石油元売り大手の出光興産(出光昭和シェル、連結従業員数1万3766人)は、燃料輸送の輸送管理プラットフォームを構築。燃料油の陸上輸送に関するあらゆるデータをリアルタイムに一元管理、分析し、業務変革を目指すという。
コミュニティー構築基盤「Experience Cloud(旧Community Cloud)」をベースにアジャイル開発が可能で拡張性が高く、豊富な実績を持つというアプリ開発基盤「Lightning Platform(旧Force.com)」などを活用した。
構築を支援したコンサルティング企業のアクセンチュア(港区)、サービスを提供するセールスフォース・ドットコム(千代田区)が発表した。
配車計画や関係者との連携状況やサービスステーション(SS)への配送状況、荷積、荷卸実績、タンクローリー約900台に搭載するタブレット端末から収集する車両の位置情報、作業状況といった情報をクラウド上に蓄積。
出光興産と運送会社、全国約6400カ所のSSなどにまたがる、燃料油の陸上輸送に関する受注から荷卸しまでの全データのリアルタイムな一元管理、分析ができるという。
輸送状況の可視化、受注や配送業務のデジタル化に加え、データに基づいた最適な配車計画の策定が可能。
従来難しかったリアルタイムなデータに基づく輸送計画の精緻化、輸送オペレーションの効率化に加え、配送経路の最適化による二酸化炭素の排出削減にもつながるとしている。
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出光興産だけでなく、燃料油物流に関わるすべての関係者が瞬時に必要な情報へアクセス可能。きめ細やかな情報共有で関係者との連携、協働を推進し、出光興産と物流関係者双方の課題解決に貢献できるという。
タンクローリーに搭載するタブレット端末には、乗務員が直感的な操作で業務内容や注意事項の確認、輸送状況の報告などができるアプリをインストール。これまで以上に安全、効率的な輸送業務ができるとしている。
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