JavaScriptやPython、Java、PHPを身に付けている開発者は、その言語で当面生きていくことができるだろう。少なくとも、ソフトウェア開発関連の調査会社RedMonkによる人気プログラミング言語の最新調査を見る限り、そう判断しても良さそうだ。
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RedMonkが「GitHub」上のプロジェクト数と、開発者フォーラムの「Stack Overflow」で交わされる議論の数に基づいて、半年ごとに発表している言語ランキングによると、上位4言語の順位は前回の3月から変化していない。また、上位20言語にもほとんど変化が見られない。
このランキングは、言語の新たなトレンドを開発者が見い出せるようにするための、おおよその人気を計る指標という位置付けになっている。しかしRedMonkによると、上位20言語は過去2年間ほとんど変化しておらず、近い将来において変化する兆しも見えないという。
月に1度のペースで言語のインデックスを発表しているTIOBE Softwareのランキングでも、PythonとJava、C、C++が上位4言語の地位に君臨しており、他言語の付け入る隙を与えていない。
MicrosoftがJavaScriptのスーパーセットであるTypeScriptを生み出し、数年前にはAppleがSwiftを生み出したことで、ランキングは大きく変動した。また、両言語は過去10年間において最も急速に成長した言語となっている。システムプログラミング言語として人気のあるRustとGoも徐々に上位20言語に入ってくるようになり、Javaと互換性のあるKotlin(Googleは同言語を「Android」アプリ開発の第1選択肢として位置付けている)と、Dartも同様だ。Dartは、JavaScriptの制約に対処する目的でGoogleが生み出した言語であり、Microsoftも類似の課題を解決するために、同時期にTypeScriptを生み出している。
RedMonkのアナリストであるStephen O'Grady氏が指摘しているように、新進気鋭とされていたこれらの言語はすべて、既におよそ10年の歴史を持つに至っている。
新たに登場してくる言語がほとんどないとはいえ、「まれな例外」もある。それが5年前に生み出されたBallerinaだ。この言語はC言語ファミリー、特にCやC++、Java、JavaScript、C#、TypeScriptに慣れ親しんだ経験豊富なプログラマーを対象としており、RedMonkの今回のインデックスでは87位に入っている。
上位20言語は比較的変化が少ないとはいえ、それは開発者が既存の選択肢で満足しているためとも考えられ、必ずしも悪いことではない。ただ、この分野におけるイノベーションが一時的に停滞していることの表れという可能性もある。
ランキングは以下の通り。
- JavaScript
- Python
- Java
- PHP
- C#
- CSS
- C++
- TypeScript
- Ruby
- C
- Swift
- R
- Objective-C
- Shell
- Scala
- Go
- PowerShell
- Kotlin
- Rust
- Dart
提供:RedMonk
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。