富士通は9月19日、独SAPと「RISE with SAP」のプレミアムサプライヤー契約を結んだと発表した。富士通が培ってきたミッションクリティカルシステムの構築・運用ノウハウと、SAPの持つクラウド技術とRISE with SAPに包含されたベストプラクティスを組み合わせることで、企業のモダナイゼーションやクラウド環境へのスムーズな移行を支援する。
プレミアムサプライヤーは「RISE with SAP S/4HANA Cloud, Private Edition」の構築・運用を担うベンダーで、富士通は日本企業として初めてになるという。
富士通は新たな事業ブランド「Fujitsu Uvance」で7つの事業分野への注力を打ち出しており、今回の協業で開発された新オファリング「RISE with SAP, premium supplier option via Higher with Fujitsu」はその中の「Business Applications」の領域を支えるクラウドERPソリューションとなる。2024年1月から日本市場でサービス提供を開始し、2025年には米国・欧州などグローバル市場に順次拡大していく計画だ。2026年度までにグローバルで200社に提供することを目指している。
Fujitsu UvanceとRISE with SAPの組み合わせイメージ
執行役員 SEVP グローバルビジネスソリューションビジネスグループの高橋美波氏は記者会見で、同社が提供する価値として(1)日本のお客さまを知り尽くしたSAPコンサルタント、(2)ミッションクリティカルシステムへの対応力、(3)グローバルに展開する多様なインテグレーション力――の3つを挙げた。
富士通が提供する価値
「RISE with SAPのプレミアムサプライヤーとして、SAPと共にクラウド活用によるお客さまのビジネス変革を実現する。今後もFujitsu UvanceのBusiness Applications、すなわちグローバルなビジネスアプリケーションと富士通の持つ知見やテクノロジーを最大限活用してお客さまの持続可能なビジネスを支援していく」(高橋氏)
(左から)SAPジャパン 代表取締役社長 鈴木洋史氏、富士通 執行役員 SEVP 高橋美波氏、SAP Asia Pacific Japan President Paul Marriott氏