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米SOX法の実態:第3回「多岐にわたるIT部門の対応プロセスの複雑さ」 - (page 5)

小川潔美、Bonnie Kortrey(野村総合研究所アメリカ)

2006-06-14 22:45

SOX法対応でITコストは増加

 SOX法対応コストがどれほどになるかは既存のITリソースに依存している。特にコントロールの自動化はSOX法対応IT予算を増加させる。コンサルティング会社AMRの調査によると、自動化コストが膨らみ、企業はSOX法対応でIT関連コストに、2004年度に11億ドルを、2005年度には17億ドルを費やしている。またGartnerは、「2006年度のIT予算は、SOX法への割当が10%以上増えていると多くのCIOが認めており、企業のITコストを3.3%増加させた」と報告している。予算増には、情報管理とセキュリティ、そして財務データの正確さを確保するためのツールなどが含まれる。

SOX法対応を機にコントロール強化を図る

 SOX法対応の作業量の多さを不満とする企業も多いが、SOX法により望ましいコントロールプロセスが導入されたと考えるCIOもいる。過去においては、ITに関するコントロールを強化しようとしても企業にとっての優先順位が低く、なかなか実行できない状況であったが、SOX法導入により、その機会が作られたというわけだ。

 全米主要企業の230人のCIOで構成される団体であるCIO Executive Councilは、SOX法対応プロセスにより、IT部門のパフォーマンス基準ができたため、IT部門の自己評価がしやすくなったことを報じている。

 企業はSOX法対応のために既に多額の投資を行っているが、これを機にレガシーアーキテクチャを最新のアーキテクチャに移行するため、さらに投資を増やしている企業も見受けられる。これらの企業は、古いシステムに資金を投入しても企業に価値をもたらさず、新しいシステムによりレガシーシステムが実現できなかった利点を獲得しようと考えている。このことは、サービス提供会社にとっての商機にもつながるが、次回では、SOX法がサービス提供会社にもたらしたビジネスチャンスに焦点を当てる。

日本版SOX法とITの関わり、ツール導入を実践する際の留意点などをまとめた「導入間近に迫る、日本版SOX法ソリューションガイド」もあわせてご覧下さい。

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