日立製作所は6月15日、データベース(DB)ソフト「HiRDB Version 8」の販売を6月16日に開始すると発表した。ライセンスの税込み価格は、1CPU当たり189万円から。6月30日に出荷を始める。
HiRDB Version 8は、Oracle 9iやOracle 10g、メインフレーム上の各種DBなど、種類の異なる複数のDBに透過的にアクセスし、対象となる外部DBの情報を仮想的に統合して活用するためのソフト。日立では、「目的に合った形式で情報を収集、加工、活用する情報統合の観点に基づいた機能を、サービス指向アーキテクチャ(SOA)に対応して強化した」としている。
DBに対する各種操作履歴を記録する監査証跡機能は、DB内の表単位で証跡が可能だ。DB改ざん防止機能は、改ざん防止領域をデータ列単位で設定できる。このようなセキュリティ機能の強化により、きめの細かい監査運用が実行可能となり、ITコンプライアンス対応の支援につながる。
また、処理性能の面では、オンラインサービスの性能を低下させずに大量バッチ処理を並列実行できるようにした。バックアップ拠点へのデータ反映時の回線帯域占有量は、従来に比べ最大約40%少なくなった。「ビジネスを止めないDBの高可用性を追求した」(日立)
HiRDB Version 8は、シングル構成のDBサーバ「HiRDB/Single Server」と、大量かつ高速データ処理に適したパラレル構成可能なDBサーバ「HiRDB/Parallel Server」という2種類を用意する。対応OSは、HP-UX、AIX、Solaris、Red Hat Linux、Windows XP、Windows 2000、Windows Server 2003となる。
今後、日立はHiRDBに対し、DB暗号化機能の強化や、XPathによるXML検索の高速化などを施していく。