Oracle Corporationは10月22日、雲ひとつなく晴れ渡ったカリフォルニア州サンフランシスコのモスコーニセンターにおいて、同社のユーザーカンファレンス「Oracle OpenWorld 2006 San Francisco(OOW 2006)」を開幕した。同カンファレンスは、10月26日まで開催されている。
今年のOOW 2006は、すべてにおいて桁違いの大きさ。モスコーニセンターの北館、南館、そして西館のすべてを使用するほか、周辺のホテルにもセミナー会場を展開。1625のセミナーに、過去最大の4万1000名のユーザーやパートナーが来場する予定だ。
圧巻なのは、普段は自動車が走る北館と南館の間のハワードストリートを通行止めにし、テントを設営してパーティー会場を作り上げていること……。OOW 2006開催に伴い同社は、サンフランシスコ市に日本円で80億円を寄付したという。
さらに、お隣の街であるオークランドに本拠を置くNBAチーム「ゴールデン ステート ウォーリアーズ」のホームスタジアム「オークランドスタジアム」の命名権を取得。「オラクルスタジアム」に変更したことも明らかにした。
日曜日夕方に開催されたオープニングのステージには、ウォーリアーズのスター選手であるJason Richardson選手がステージに登場。Oracle社長のCharles Phillips氏に、ネーム部分に“Oracle”とプリントされたゼッケン「1」番のジャージを手渡した。
Oracleを完璧にするアンブレラ戦略
2003年にウォール街の金融アナリストからOracle社長に就任して3年目を迎えるPhillips氏は、「25万7000を超える我々の顧客に、まずは“ありがとう”と言いたい」と講演をスタート。2006年度(2005年6月1日〜2006年5月31日)に148億ドルを売り上げている同社だが、さらなる成長に向けた戦略を発表した。
同氏が発表したOOW 2006における最大のテーマは、データベース、Fusion Middleware、Information Age Applicationという同社の主要な3つの分野において、より「完璧(Complete)」で「オープン」な「The Information Company」になることだ。そのための戦略をPhillips氏は、「アンブレラ(傘)戦略」と呼んでいる。