つまりは「いかに素敵なテレプレゼンスを用意したとしても、パノラマのRoundTableがあったとしても、それらを使いこなす前に相手をつかまえなければ何も始まらない。私たちはそこにフォーカスを当てている」(桑原氏)ということである
確かに、相手の状態やスケジュールを把握した段階を経て会議はスタートする。「いかに早く、適切なタイミングで、適切な人と情報をつかまえるか。そこに注力したいと思っている」と桑原氏は説明する。
据置型テレビ会議システムで会議を行う場合を考えてみると、まずシステムが設置されている会議室の空き状況を確認しておく必要がある。システムが設置された部屋にまず制約される。次に相手のスケジュールを確認して日程を調整する必要がある。参加人数が多ければそれに比例して調整に手間がかかる。スケジュールが共有できていない場合は、電話やメールで何度かやり取りして調整しなければならない。このやり取りでさらに時間がかかる。結局、会議を開始する前にかなりの時間と労力を費やしてしまう。多くの社員が共通して経験しているはずだ。
「会議を始める前の時間をいかに短縮するか。Outlookの予定表を使って相手のスケジュールを確認する。さらにRoundTableを空いている場所に持ち込めばすぐに始められる。自分のデスクや自宅で始めてもいい。会議を準備する時間を、別の業務に当ててもらいたい」(桑原氏)
マイクロソフトにとって、ウェブ会議にフォーカスして議論するのはいささか面白くなかったかもしれない。このことについて、桑原氏は「会議システムだけを見れば、お客様の観点では比較の対象となるわけだから他のベンダーと競合すると言えるだろう。ただ、お客様がウェブ会議だけをされるのであれば、Live Meeting サービスを使っていただけばよい」と答える。
「逆に、Office Communications Server 2007については、ポリコムやタンバーグと連携が米国で発表されている。今後は、こうしたベンダーとロードマップをシェアしながら関係を強化していく方針だ。マイクロソフトがフォーカスするのは、会議を開始する前であり、会議自体はお客様に最適なシステムを選んでいただけばよいと考えている」と述べ、パートナーとのエコシステムを進めていく考えを示している。
(動画でOffice Communications Server 2007やRoundTableを中心にしたウェブ会議/ユニファイドコミュニケーションのデモを見ることができます)