ビジネス環境の変化に素早く対応できる
経済や市場ニーズなどが大きく変化した時には、経営方針も大きく変更する必要が出てくる。こうした場合でも、プロセスは交換や組み替えが容易なため、新しい経営方針に応じたビジネスプロセスへとスピーディに作り替えることができる(図5)。変化に対応し、企業として生き残っていける確率は確実に高まるはずだ。
ビジネスとITの連動性が高まる
企業活動にいまや不可欠なITと、プロセス志向の親和性は極めて高い。その背景には、BPRでの成果ともいえるプロセス志向に対応するために、「サービス」という単位でITシステムを構築していくSOA(サービス指向アーキテクチャ)という手法をIT業界が採用し始めていることが深く関わっている(図6)。
SOAをベースにしたITは、ビジネスプロセスとサービスとが対応関係にあるため、ビジネスプロセスを変更した場合でも、これに対応したサービスを組み替えればよい。経営方針の変化にIT環境が素早く反応できるようになるため、企業の競争力も維持・向上するというわけだ。
さて、次回はBPMの実施にあたって、もう1つの重要なポイントとなる、「継続的な取り組み」について考えてみることにしよう。