NEC、農業向けソリューション発表--営農記録、育成環境の把握を支援

冨田秀継(編集部)

2009-11-04 16:36

 NECは11月4日、イーラボ・エクスペリエンスの製品と連携した農業向けの新ソリューションを発表した。農業のICT化支援を検討する通信事業者が対象で、11月から出荷を開始する予定。価格は個別見積もりとなる。

 新ソリューションは、NECの通信事業者向けサービス基盤「NC7000シリーズ」と、イーラボ・エクスペリエンスの簡易計測機器システム「フィールドサーバ」を組み合わせて提供される。センサーによって農園の温度、湿度、日照時間、作物の生育状況などをリアルタイムに監視し、収集したデータを一元管理、分析することで、農業の生産性向上や収穫量、品質の安定化を支援する。

 イーラボ・エクスペリエンスは、センサーネットワーク応用システムの設計、製造、コンサルティングに強みを持つ企業。新ソリューションは、カメラや各種センサーを活用して情報を収集する。

 農園にはイーラボ・エクスペリエンスのカメラとセンサー、通信装置を一体にしたフィールドサーバを設置。搭載カメラは360度回転、22倍ズームで撮影が可能で、ネットワーク経由で農園の状況を監視することができるという。また、各種センサーが温度、湿度、日照時間などをリアルタイムに監視する。

 フィールドサーバからネットワークを通じて送られるデータは、NECのNC7000シリーズで蓄積、管理される。これにより、営農記録、育成環境の把握を支援する。また、これらのデータと、データベース化した農業ノウハウのマッチング機能によって、収穫適期や施肥、防除のタイミング、品質の予測が可能になるという。加えて認証機能も提供されるため、さまざまな情報から必要な情報だけを、生産者、流通管理者、消費者などに分けて公開することが可能だ。

 NECでは農業の生産性向上、生産工程の見える化、リアルタイムでの監視を通じて、トレーサビリティの向上を実現する通信事業者の農業ICTサービスを実現するとしている。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]