マイクロソフトは11月16日、ベルギーに本社を置くFinArchとの協力のもと、Windows Serverベースの国際会計基準対応ソリューションである「Financial Studio」の日本市場における展開を開始すると発表した。
2005年より欧州での適応が始まった国際財務報告基準(IFRS)は、現在、欧州以外での多くの国や地域で、適応および適応予定が表明されており、日本においても、2015年から2016年にかけて、上場企業の連結決算での義務化の方針が示されている。
FinArchのFinancial Studioは、Microsoft Windows Server、SQL Serverおよび.NETテクノロジーによって開発された、財務リソースプランニング(FRP:Financial Resource Planning)ソリューション。取引イベントの発生を元にした、仕訳から報告の一連のライフサイクルを国際会計基準に準拠して管理できる。報告データから原始証憑までさかのぼることが可能で、計上基準、仕訳詳細を容易に参照することができるという。また、計上基準ルールとレポート作成ルールが分離しており、マルチGAAPレポート作成、当局報告が変更された場合でも柔軟に対応することが可能としている。
同ソリューションは、金融業界に特化したデータモデルを実装し、会計、MIS、キャピタル管理、リスク管理、当局レポート等の分野において生じる課題を、モジュール化されたエンタープライズ向けプラットフォームで解決できるという。
マイクロソフトは、同ソリューションを日本で展開するに当たり、日本での協業パートナー各社とのパートナリングを行うとともに、共同で販売支援およびマーケティング活動を行う。また、Financial Studioの企業導入にあたっては、マイクロソフトコンサルティングサービスおよびマイクロソフトプレミアサービスを提供。円滑なシステム設計、構築、運用に向けて、パートナー各社と連携して支援を行っていくとしている。そのほか、システムソリューションの提案に当たっては、「マイクロソフト大手町テクノロジーセンター」の環境を利用した、技術検証を実施する。