マネージャーとして一流の「コミュ力」を身につけるための10のポイント - (page 2)

富永恭子(ロビンソン)

2010-08-05 13:14

#2【拒否】:断られた側にも爽やかさが残るような断り方をしているか

 拒否には嫌みがあってはならない。強引かもしれないが、正面を切って誠実に断り、中途半端な言い訳を含まない拒否は、断られた側も爽やかを覚えるものだ。

 最悪なのは、拒否によってその場の空気を凍りつかせ、沈黙だけが残るという状況だ。これでは、相手との関係までも壊してしまう。さらにひどいのは、断る勇気がなく、拒否ができない人だ。表面上は協力するフリをしているが、だんだんとフェードアウトしていき、最後の大事なところで逃げ出す。これでは信用を失ってしまう。

 具体的な断り方はケースバイケースだが、禁じ手は明確。「即座に断らない」「安易に断らない」「情容赦なく断らない」「傲慢に断らない」「腹を立てながら断らない」「勝手気ままに断らない」…これらは基本だ。

 他者と仕事をしている以上、理想的な人間関係を築くためには、断るスキルは大切だ。一流のビジネスパーソンを目指すのであれば、なぜ協力できないのかを真摯に説明し、相手の納得を引き出す能力を持たなければならない。

#3【相談】:相手の知識や能力を引き出しているか

 相談する際には、その背景と趣旨が明快でなければならない。ときどき、それが相談なのか愚痴なのか、単に心のマッサージを求めているだけなのかが分からない人がいる。相談された相手からすれば、どうすればいいのか、なぜ自分のところに相談をもってきたのかはっきりしないという、なんともチグハグな状況に陥ってしまう。これでは、せっかく相談しても、相手の協力を引き出し、問題解決に近づくことは難しい。しかも、あまり良い感情を引き出せるものでもない。

 明確な相談内容と的確なタイミング、そして適格な相手に相談することができれば、その人の知識と能力を最大限引き出すことができる。それどころか、ときには「相談してくれてうれしい」「よく相談してくれた」という喜びを相手に与えることさえあるのだ。愚痴を聞いてもらって、自分の心をすっきりとさせたいという気持ちは分かる。しかし、くれぐれも相手の貴重な時間をあなたのために割いてもらっていることを忘れてはならない。

#4【報告】:事実と推測を明確に区別して報告しているか

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