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なぜIT部門の“工場化”が求められるのか? - (page 4)

宮本認 (ガートナー ジャパン)

2011-07-14 11:40

(4)分業型IT保守・運転モデル

 ITの構成要素は複雑化している。ITの開発・導入、運用の手法が従来のままなら、時代にそぐわなくなる。 多様化する業務に対して、より専門化された職務で当たり、高品質と効率を両立する保守・運転モデルも合わせて必要となる。

 これを実現しようとすると、業務の進め方の見直しが欠かせない。開発プロセスへの人の関与のさせ方、運用計画立案時の人の関与のさせ方など、新たな職務に応じたIT部門業務の再設計が不可欠となっていく。

 現代的なIT組織と投資の在り方の4つのモデルをまとめたが、このようなITの現代化という流れに関して「本当にすべての企業がそうしていくべきなのか?」というと、決してそうではない。工業化という言葉を拝借して説明すれば、あらゆる国が産業革命に追随したわけではない。少し遅れて産業革命の波に乗るという選択肢もある。

 違う例でいえば、あらゆる自動車メーカーが大量生産で成功したわけではない。フェラーリのように“工房”で少数生産を行い、ビジネスとして十分成立させることだってできる。

 実際に、ガートナーがお客様と話をする際に最も議論になるのは、この「本当にウチの会社が今、こういう取り組みをすべきか?」という論点だ。

 この議論は戦略の問題である。すなわち、市場の中で自分たちはどうポジションをとるべきか。その中で、自分たちは何を強みとして生きるべきか。あるいは、何の優先度を下げるべきか。その集中にのっとって何からアクションを起こしていくべきか。

 それをここではIT戦略と呼びたい。そのIT戦略をどう作っていくか。部長の会社は、IT戦略の転換を起こすべきなのか否か。次回は、この議論を部長と進めていこうと思う。

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宮本認(みやもとみとむ)

ガートナー ジャパン株式会社

コンサルティング部門マネージング・パートナー

大手外資系コンサルティングファーム、大手SIerを経て現職。16業種のNo.1/No.2企業に対するコンサルティング実績を持つ。ソリューションプロバイダの事業戦略、組織戦略、ソリューション開発戦略、営業戦略を担当。また、金融、流通業、製造業を中心にIT戦略、EA構築、プロジェクト管理力向上、アウトソーシング戦略プロジェクトの経験も多数持つ。

編集:田中好伸

Twitterアカウント:@tanakayoshinobu

青森生まれ。学生時代から出版に携わり、入社前は大手ビジネス誌で編集者を務めていた。2005年に現在の朝日インタラクティブに入社し、ユーザー事例、IFRS(国際会計基準)、セキュリティなどを担当。現在は、データウェアハウス、クラウド関連技術に関心がある。社内では“編集部一の職人”としての顔も。

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