IT部門への12の提言--変化に適応するために - (page 2)

Jason Hiner (TechRepublic) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2012-05-18 07:30

#4:Amazonの収益モデル

Dana Gardner:「Amazon Web Services」、すなわちAmazonのパブリッククラウドが登場するまで、同社のIT部門はオンライン販売やビジネス機能を実現するだけのコスト部門であった。ところが今では利益部門へと姿を変え、有料のクラウドサービスというかたちで、まったく新たな収益をAmazonにもたらしている。現在では、同社のモデルを手本にする企業も出てきており、ITの一部機能を切り出して製品に仕立て上げ、そのデジタルサービスと市場に対する知見を組み合わせた斬新なサービスを創出することで、まったく新たな収益を得るような企業も台頭してきている。つまり、議論のテーマ自体が変わったというわけだ。IT部門が自社の従来の業務をいかに支援するのかではなく、IT部門がいかに新たなビジネスを創出できるのかということなのである。

#5:Appleのイノベーションモデル

Justin James:ほとんどの企業では、経理部門をコスト部門と見なし、必要悪として捉えている。しかしAppleのような企業は凄腕の会計士や弁護士を雇い、税法上の抜け穴をうまく利用する画期的な方法を見つけ出させたことで、経理部門を何十億ドルもの企業収益を生み出す存在へと変貌させたのだ。つまり、「コスト部門」であった経理部門を「利益部門」に変身させたというわけだ。とは言うものの、同じようなことのできるIT部門はどのくらいあるだろうか?おそらく、そう多くはないはずだ。

#6:IT部門の中小企業モデル

Justin James:IT部門の多くは、自らの使命を明確化しようと四苦八苦し、業務の要としての存在となるべく悪戦苦闘を続けており、正真正銘の価値やROIの向上をもたらす道を模索している。・・・私見では、今後数年以内にIT部門の中小企業モデル、すなわち現場で核となる技術者数人がクラウドサービスを利用しながら、規模の大きな作業が発生した時点で少数の専門家やコンサルタントを一時的に雇用するというモデルが増えてくるはずだ。

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