アプリケーション制作者や開発者: 4インチ画面はAppleファンやAndroidファンといった層から歓迎されている。AppleがAndroid陣営に対抗するためには、画面を4インチにする必要があった。とは言うものの、これによって開発者らは「Retina Display」採用時と同様に、何週間も置いてけぼりを食わされてしまった。そしてこの時には、解像度の変更に対応するために、アプリの手直しや再開発に数週間を費やす結果となったため、多くの企業はiPhone 4の発売に間に合わせることができなかった。つまり、当時の新型iPhoneユーザーの多くはしばらくの間、見た目がいまいちなアプリを使うしかなかったわけだ。
ある開発者は自らのブログに「Appleは少なくとも1年前に画面サイズのことをわれわれに通知しておくべきだった。結局のところ、われわれは毎年99ドル(『iOSデベロッパプログラム』の参加費)と、アプリが1本売れるごとに売上の30%をAppleに支払っている。私はわれわれ開発者がこういった情報を受け取る権利があると確信している」と記している。
「彼らには選択肢があった--開発者の懐に負担をかけるか、自らの売り上げを減らすかのいずれかだ。彼らが前者を選択したのは明らかだ」(同ブログより)
Appleは今後、何年にもわたって4インチ画面を搭載し続けるだろう。「Lightning」コネクタについても同様だ。しかし、アプリを画面の大型化に対応させる必要性が、開発者向けのカンファレンスである「WWDC 2012」においてではなく、iPhone 5の販売が始まるほんの10日ほど前に明らかにされたことで、開発者らは大混乱に陥ったのである。
欧州: 欧州連合(EU)は2009年に、すべての携帯電話はMicro USBポートから充電できなければならないという勧告を行い、「あらゆるものを1つでまかなえる」ようにした。Appleはこの勧告に素直に従ってきているとは言えないものの、表立って批判されないまま現在に至っている。なおAppleは2011年10月に、EUの勧告に従うために、Micro USBケーブルを従来のドックコネクタに接続するための変換アダプタを発売した。AppleはiPhone 5の場合においても、同様の対応を採っている。
EUの勧告に従うためだけに変換プラグが15ポンド(19ユーロ)で販売されるって?とてもクレージーな話だ。こういったアクセサリは本来、iPhone購入時に付属してくるべきものであり、ユーザーが別途お金を支払う必要などないはずだ。
そしてEUであるが(欧州の市場は米国よりも大きいため、「欧州だけのことだ」と軽く考えないようにしてほしい)、欧州の通信キャリアはiPhone 5の価格体系で戦いを繰り広げようとしている。つまり、主なキャリアはより多くの顧客を獲得しようと販売奨励金戦争を繰り広げることになるわけだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。