--Microsoftのパートナー企業は、Surfaceについてどう考えているのかな?
当然とも言えるだろうけど、Microsoftのハードウェアパートナー企業は、自分たちが今後発売するWindows 8タブレットの優位性を揺るがしかねないSurfaceを歓迎する気にはなれないだろう。
Acerの会長であるJ.T. Wang氏はFinancial Timesとのインタビューを通じて、Surfaceハードウェアの発売を再考するようMicrosoftに対して訴えたりしていたしね。彼は「もう一度よく考えてみてもらいたい。これによってエコシステムに対して多大な悪影響が及ぶうえ、他のメーカーも否定的な態度に出る可能性がある。また、(ハードウェア分野は)Microsoftが得意とする分野でもないのだから、もう一度よく考えてもらいたい」と言っていたよ。
とは言うものの、向こう1年間で販売されるWindows搭載PCは4億台近くあり、そのうちSurfaceタブレットが占めるのは200~300万台にすぎないだろうから、大きな不和をもたらすには至らないはずだ。また、Microsoftのハードウェアパートナー企業の多くは、既にWindows RTを搭載したタブレットの開発にとりかかっている。
--企業の立場から見たらどうなのかな?
TechRepublicの「CIO Insights」の記事を読むと、各社の最高情報責任者(CIO)たちは、Surfaceが企業の待ち望んでいたiPadの対抗製品だと考えているようだね。企業のIT部門はBYODという流れの中で職場になだれ込んでくるiPadをサポートする必要性に迫られているものの、ほとんどのIT部門はMicrosoft製品を主軸に据えているからね。これはPCに関して特に当てはまることだと思うよ。
つまり、自社のITアーキテクチャと親和性を持ったタブレットを採用できるという理由で、CIOたちはおそらくSurfaceを歓迎するだろうね。でも、今のところはみんなが確信しているわけではなく、ある調査会社はSurfaceが第2のZuneになるかもしれないと警告しているよ。
--SurfaceはiPadの真のライバルになるの?
企業のIT部門には潜在的なニーズが数多くあるだろうから、Surfaceは彼らに暖かく迎え入れられるだろう。あと、重要な要素として、Microsoftは開発者に対してWindow 8アプリの開発を奨励する必要もあるだろうね。
だけど、iPadと互角に戦おうとするのであれば、コンシューマー市場に入り込む必要があるだろう。このためボディの素材を、従来は高級腕時計の仕上げに用いられていた「VaporMg」にするといった、コンシューマーをうならせる機能に重点を置いているんだ。
コンシューマーにiPad以外の製品を購入する意思があるということは、Nexus 7の成功を見ても明らかだ。といってもMicrosoftは、価格を注意深く決定する必要があるだろうね。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。