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周知のとおり、HPでは過去10年間に3度もCEOが交代した。
しかも、いずれの場合も追放に近い形でCEOが交代している。
現在の低迷もそうした上層部のゴタゴタがつづいた結果ではないか——Businessweekが最新号(1月14日号)の表紙を飾る特集として載せた記事は、そんな視点から書かれたものとなっている。
この記事の見出しには「(現CEOの)メグ・ホイットマンはHPの墜落に歯止めをかけられるか?」とあるが、記事中にはこの問いに答えるような目新しい情報は見あたらない。具体的な復活へのプランとしては、すでに公表されている(いい意味での)「現状維持」——PCなどの端末からデータセンターまで、顧客となる企業が必要とするモノを一社で提供できるのはHPのみ、というホイットマンの考えが改めて書かれているだけで、前任者のレオ・アポテカーが掲げたような「PC事業売却、ビッグデータ関連に注力」といった劇的な話はない。
それでもこの記事に一読の価値があると思えるのは、カーリー・フィオリーナのCEO就任以来、過去十数年にわたってHPの上層部で繰り広げられてきた「興味が尽きない人間ドラマ」の様子が簡潔にまとめられているからだ。
たとえば、2005年にフィオリーナ追放の後を受けてCEOとなったマーク・ハードが2010年にセクハラ疑惑で辞任したとき、晩年のスティーブ・ジョブズがハードを自宅にまねいて事情を聞いたというエピソードがある。ジョブズはHP創業者らから若い頃に受けた恩義を忘れておらず、彼らの「DNAを若い世代に伝える」ことを自分の責務と考えていたようだ。
自宅にまねいたジョブズは、ハードを例の有名な散歩に連れ出し、「2時間以上も話をした」とある。
「CEOに復帰できるように、できることはなんでもやれ」と説き、「なんなら自分がHP取締役のひとりひとりに手紙なり電話なりして話をしてもいい」と申し出た、なんてティップスも出てくる。
ZDNet Japanの読者なら、ハードは追放されたわずか1カ月後に、ジョブズと旧知の仲のオラクル創業者、ラリー・エリソンにスカウトされたことはよくご存じだろう。
こうしたティップスを紹介しはじめるときりがなくなるので、以降はBusinessweekの記事でとくに目を惹いた点のみを挙げることにしよう。
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