弥生は11月24日、白色申告のためのクラウド申告ソフト「やよいの白色申告 オンライン」(白色申告)を2014年1月14日から提供すると発表した。無料のトライアルキャンペーンとして2014年12月31日まで無料(通常年額4500円)のキャンペーンを展開する。
代表取締役社長 岡本浩一郎氏
2014年1月より、記帳・帳簿などの保存制度の対象者が拡大され、所得金額300万円以下の事業所得者も対象となる。新たに約150万人の白色申告事業者が記帳を義務化される。
白色申告は、所得税法上は「青色申告書以外の申告書」を指し、青色申告と比較し、申告の方法が変わるわけではない。これまで税控除が考慮されない代わりに記帳義務が少ない申告方法だった。
代表取締役社長の岡本浩一郎氏は「弥生では65万円の控除が可能な青色申告を推奨しているが、調査したところ、現白色申告事業者の8割以上は記帳義務化後も申告方法に変更はないと回答した。こうした方々の不安を取除きたい」と説明する。
併せて「手間がかかる」「簿記はわからない」「1年に1回なのでやり方を忘れる」など白色申告事業者の課題を挙げた。
白色申告オンラインでは、白色申告事業者の確定申告に必要となる収支内訳書(一般用)や確定申告書Bの出力が可能であり、記帳から確定申告までを画面の案内に沿って進めることができるとアピールした。クラウド環境として「Windows Azure」、開発言語には「HTML5」を採用し、同社として初めてWindowsとMacの両方に対応する。
さらに2014年中には金融機関などのデータを自動取り込みする機能や、スマートフォンアプリ経由でのデータのクラウド化、レポート機能などを改修予定。
弥生は白色申告のサービス利用者の青色申告への移行も視野に入れ、クラウド環境向けの青色申告対応ソフトウェアも開発する。さらに会計ソフト「弥生会計」のクラウド化も構想中であり、「明確なメリットを実現する手段としてのクラウド」を目指すとアピールした。