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スマートフォンのハードとソフトは分離する:米ガートナーアナリスト予測 - (page 2)

田中好伸 (編集部) 吉澤亨史

2013-11-27 11:30

 ブラウザとしてのFirefoxはいいと思いますが、すでにOSは充分にあります。ユーザーももう新しいOSは要らないというのが正直なところではないでしょうか。ユーザーが求めているのはアプリであり、安全性です。特にビジネスユーザーは安全性を求めます。Windowsも「Android」も「iOS」も安全だからユーザーに選ばれているのです。「Blackberry」が成功していないのは、安全でないからです。

――Androidも安全ではないという印象がある。

 Androidはメーカーによって全然違います。Samsung以外のAndroid端末はセキュリティが低いと言えます。SamsungもAndroidに独自の機能を追加していますが、そのひとつが先ほどのハードウェアとソフトウェアを分離する技術であるバブルです。これはMicrosoftやAppleも実現できていません。Samsungはまた、MDMにも有料で対応しています。MDM側で端末を設定することで管理が有効になります。AppleのiOSもいいですが、Samsungほど良くないのが現状です。

何よりも安全性

――BYODが米国で進んでいるのは、業務効率が向上するからか?

 いいえ。サポートの問題です。企業が端末を支給する場合、端末のサポートも企業が対応します。しかし、企業で支給される端末はあまりよくないので、従業員が自分で欲しい端末を買って業務に使用しています。企業ではそこまでサポートしきれません。企業側は、端末のサポートを従業員個人に任せることで業務利用を許可しているのです。

――米国のBYODは、iOSとAndroidのどちらが多いのか?

 iOSが多いですね。米国では、Blackberryから移行するケースが多いのですが、その割合はiOSへの移行が57%、Samsungが21%となっています。MicrosoftがNokiaを買収したので、将来的には「Windows Phone」が増加すると考えられ、Androidのシェアを奪う可能性もあります。

 マーケットとしては、ビジネスではAppleが強く、コンシューマーではAndroidが強いという状況です。BYODにおいても、コンシューマーがAppleを気に入ってビジネスでも使うようになったので、企業側は選択肢がなくなった形です。

 一番最初にBlackberryに挑戦を仕掛けたのがAppleだったので、歓迎する人が多かったのでしょう。そして、ITに携わる人たちは変化を好まないので、ビジネスでは現在でもAppleが強いのだと思います。Windows Phoneはアプリの数がまだまだ少ないので、Appleの強い状況はしばらく続くでしょう。


Dulaney氏はGartner以前に初期のタブレットの発展に寄与しているという。スマートフォンメーカーから端末が提供され、評価を求めてくる。取材場所に表れるやDulaney氏はテーブルに端末を並べた

Windows 9では“統合”か

――Microsoftの「Surface」はどう見ているのか?

 企業では、あまり受け入れられていません。これは、Microsoftが企業に対してハードウェアを売る方法をよくわかっていなかったためだと思います。企業に強いNokiaが一緒になったので、今後は改善するかもしれません。Microsoftは競争相手が多いですからね。

 でも、一番の問題はWindows 8だと思います。Microsoftは、Windows 8でパソコンとタブレットのインターフェースをひとつにしてしまいました。ほとんどのビジネスユーザーは古いアプリケーションを使うと思いますが、そのためには2つのインターフェースを行き来する必要があります。古いインターフェースを残したまま新しいインターフェースを作ってしまったことが、Microsoftの大きなミスです。

 現在Windowsには、x86系で動作する「Windows 8.x」、ARMで動作する「Windows RT」、スマートフォン用の「Windows Phone 8(Windows 8カーネル)」の3種類が存在しています。次の“Windows 9”では、これらが統合されると思いますが、個人的にはMicrosoftとIntelが組んでスマートフォンを作るのではないかと考えています。

 Microsoftはあまりにも多額の投資をしてしまったので、それを回収していかなければなりません。スマートフォンやタブレットといった成長市場で勝ち抜いていかなければならないのです。「Office 365」に力を入れているのも、クラウドサービスに移行することで毎年収益を上げるようにしていきたいのでしょう。

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