だがここ数年、ソフトウェア企業を数多く買収しており、今後はチャネルでもハードウェアだけでなくDell Software Groupの製品を伸ばしていきたいという。ここでは、システム管理の「KACE」、IT管理の「Quest Software」などがあり、すでにシステムインテグレーターからの引き合いも多いとのことだ。
買収したソフトウェア企業の中にはすでに日本でチャネル販売体制ができているところもある。これがDellのパートナーダイレクトに統合されれば、すぐにでも良いシナジーが期待できそうだ。成田氏はハードウェア販売のチャンスも見逃していない。「パートナー企業と共同で、(ソフトウェアに加えて)ハードウェアを販売できるような作用」を起こしていきたいと意欲を見せた。
好調とはいえ、ライバルであるHewlett-Packard(HP)などと比べるとまだパートナー事業の歴史は浅い。今後は「質」の長期戦略、「数」の短期戦略の2本立てでパートナー事業を育てていく。質では、すでにパートナー関係にある企業とはより深い関係を構築し、財務上に好影響を与えるレベルまで貢献したいという。
短期戦略の数では、今年開始した認定販売者プログラムが重要になる。同プログラムの下で認定販売者はすでに330社程度に達しており、最終的には4000社程度にもっていきたいと展望する。平行して、地元の大手企業や公共機関などとの関係強化も図る戦略だ。これらに加え、世界的に焦点を当てているトレーニングの提供や、米国や中国で発表しているパートナー向けのサーバを日本で展開するといった取り組みも考えているという。
売り上げ比率50%という目標はそう遠くない将来にも実現できそうな勢いだが、成田氏の視点はそこだけに向いているのではなさそうだ。
「一貫性があり、安心して付き合える企業だと思ってもらいたい。社内目標はあるが、気持ちとしてはパートナーのビジネスが成功すれことを第一に考えている」
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