編集部からのお知らせ
新着の記事まとめ「通信障害と社会リスク」
注目の記事まとめ「機械学習の現在」
三国大洋のスクラップブック

『マネーボール』著者マイケル・ルイスの最新刊をめぐってウォール街が大騒ぎ - (page 3)

三国大洋

2014-04-07 07:30


[Opportunity Now--IEX] (IEXが始めた「I Am An Investor」というキャンペーンのビデオ。“機会均等”とか“公平さ”は米国の国体に直結する…。現実がどうであろうと、その“神話”は守り切らないといけない。でないと国が立ちゆかなくなる…。きっと切れ者の作り手を起用して作らせたのだろう)

 

 NYTimesの抜粋の中には、ある時期まで電子取引の実態にクビを傾げていた(状況を把握できていなかった)投資家として、David Einhorn、Dan Loeb、Bill Ackmanといった大物ヘッジファンド経営者の名前も出てくる。IT系の大企業に圧力をかけることくらい朝飯前の彼らでも、アルゴリズムの振る舞いには当惑させられていた、ということか。

 世間の目に触れることがほとんどないHFT業者について、Lewisが「たいていは5人くらいのギークがチームを組んでやっている(略)ロシア系が4人に中国系が1人」などと書いている点も面白い。こうしたチームが大手の銀行に買収されては、しばらくするとまた新しいチームを立ち上げて、といったことを繰り返していたらしい。大手銀行の幹部といえども、自分では肝心のコードが書けないので、こうした連中の前では頭を下げざるを得なかった、などとも書かれている。

 HFTに対しては、3月半ばにEric Schneidermanというニューヨーク州の司法長官が「インサイダー取引にあたる疑いがある」として調査に乗り出すことを明らかにしていたそうなので、この『Flash Boys』とHFTを巡る騒動は今後もしばらく続くことになるのかもしれない。また、Michael Lewisに対する風当たりも一段と強まりそうだが、どう対処していくか、うまく攻撃を切りぬけられるかどうかなどにも注目だ。(敬称略)

【参照情報】

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNet Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]