6.情熱
求職者が仕事を探すときに重要な点の1つに、自分が情熱を持てる仕事を選ぶということがある。これは理想主義的に聞こえるかも知れないが、Webb氏は競争力を維持するためには情熱が必要だと説く。「学校で学んだことしかしなければ、すぐに時代遅れになってしまう。専門分野に登場してくる、最先端の新しいことを常に追いかけるには、自分のやっていることに情熱を持っている必要がある」と同氏は言う。
Li氏は、自分が興味を持っている分野をよく知っており、自分の興味に合う仕事を探した。「私はインターネットと最新技術が大好きだ。一方、一部の医療関係や財務関係のソフトウェア企業が、イノベーションではなく要件に基づいてものを作るときの、柔軟性のなさや頑迷さはとても嫌いだ」と同氏は話した。
7.長期的な展望
ある仕事に情熱を感じるかどうかを評価すれば、その仕事に就くことが、長期的に見て有利かどうかも考えることになる。その仕事は、将来堅実なキャリアを築くのに役立つだろうか?Brosseau氏は、「この仕事は数年間やるだけだ」という考え方には反対しており、それでは生産性と能力が損なわれると述べている。
今のIT分野の求職市場では、求職者が企業から甘い言葉で誘われ、自意識がくすぐられるような状況になる場合もある。しかしPritts氏は、長期的に考えれば、その仕事の新しさが薄れた時にも、本人を引き留める何かがなければならないと話す。「自分の価値を問うような人が周りにおらず、持ち上げられてばかりいると、ハネムーンの時期が終われば、自分のプライドは傷つけられ、また同じものを求めるようになる。これは、子供の行動と同じだ」とPritts氏は言う。
頻繁に転職するのは珍しいことではない。しかし、賢いことでもない。「仕事の選択は、大学の授業を選択するのとは違う」とBrosseau氏も言う。重要なのは、長期的に考えることだ。「そのような仕事では、Googleのような目覚ましい給料はもらえないかもしれない。だが、自分が好きで、満足できる仕事ができるかもしれない」とWebb氏は述べている。「もし自分に合った、自分の能力をビジネスに生かせる会社を選ぶことができて、その会社にいる人たちから学ぶことができそうなら、その会社でしばらく働けば、自然とその会社にとっての価値を生み出せるようになるはずだ」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。