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求む女性起業家--波瀾万丈の人生とやりがいを聞く - (page 4)

末岡洋子

2014-08-09 08:00

カフェより唐揚げ、3人でできる唐揚げフランチャイズで海外へ

 菅原氏は2013年末、レンタル会議室事業を譲渡した。現在は譲渡先で会長に就任し、必要に応じて指導しているという。実はその前にも買収話があったが断った。だが次に来た話には応じることにした。「よくよく考えてみると、5年後、10年後、自分がレンタルオフィス事業でなにをしたいのかが明確ではなかった。であれば、その事業に魅力を感じている人にお任せして、自分が築いたものを2倍、3倍に成長してくれれば、これもチャンスなのかもしれないと思えた」と明かす。

 手放すと入ってくるものがある。その後、唐揚げ専門店事業の話が舞い込んできた。創業者から、「日本食は天ぷらや寿司ではなく、唐揚げ。ハンバーグ、カレーライスに並ぶお母さんの味」と唐揚げに対する熱い思いを聞き、胸を打たれた。創業者は唐揚げの味を研究する根っからの職人、一方自分には組織を作る、フランチャイズの仕組みを考える、資金調達するなどビジネスのノウハウを持っている。良い組み合わせと思えた。

 それだけではなく、7~10坪、3~4人でできる唐揚げ店舗の拡大が女性起業家の支援にもつながると思えた。菅原氏によると、「3人」というのはマジックナンバーという。「組織を大きくするとき、組織の経験や知識がない人は3人までなら大丈夫だが、それを超えると専門知識が必要になる」。

 カフェをやりたい、パン屋をやりたいという相談を受けるが、ノウハウがなければ飲食系はうまくいかないとアドバイスしている、と菅原氏。唐揚げフランチャイズは確実に利益が出るモデルがある。それならば、(多少格好は悪いかもしれないが)唐揚げのフランチャイズで経験を積んで、資金をためてからでも遅くないと声をかけているという。

 ライフワークである「女性起業家の支援になる」という確信を得たことが、菅原さんの背中を押したようだ。こうして、菅原氏は創業者らと唐揚げ専門店「縁」(ゆかり)を運営する浅草ゆかりインターナショナルを立ち上げ、代表取締役に就任した。

 実は唐揚げ事業ではもう1つの野心も抱いている。海外展開だ。「年内に30店舗に拡大し、2015年は海外に進出したい」。すでに香港、ドバイと焦点を定めつつあり、希望は膨らむばかりだ。夢が叶うなら?という質問に、迷うことなく「英語がペラペラになりたい」と満面の笑顔で答えた。

 DWENの会期中、DellはGlobal Entrepreneurship Development Institute(GEDI)と行った女性の起業についての調査を発表した。それによると、女性が起業しやすい環境を示すスコアで日本は30カ国中15位、100点中40という結果となった。

 日本は教育、財務へのアクセスなどでは高いスコアだったが、機会認識、起業の知識、リスクをとるかなどで低い評価が下っている。女性の起業と相関関係のある女性幹部については、幹部に占める女性の比率は9%、ジャマイカの59%、米国の43%などと他と大きく水をあけられ、下から2番目となった。

 菅原氏は、食器洗い機やロボット掃除機などで日本メーカーの出遅れを示唆しながら、「幹部に女性が少ないから、市場のニーズを汲み取れないのでは」と分析している。GoogleやTwitterが次々とダイバーシティレポートを公開しているが、日本企業の取り組みにも期待したい。

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