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ワークスタイル変革の現在地--従業員価値最適化にはデジタルテクノロジが必要

千葉友範(デロイト トーマツ コンサルティング) 林 大介(デロイト トーマツ コンサルティング)

2014-10-08 07:00

 連載第2回の本稿から数回に渡り、デジタルテクノロジが企業価値を高める典型的な事例としてワークスタイル変革を取り上げる。ワークスタイル変革は、デジタルテクノロジによる企業再設計の試金石として最適であるのは連載第1回でも述べた通りだが、その現在地はどのようになっているだろうか。

ワークスタイル変革の定義

  「ワークスタイル変革」というキーワードは、ICT業界でもトレンドワードとして馴染みのある言葉になりつつあるが、そもそもその定義は何だろうか。ワークスタイル変革を旗印にした製品やサービスは市場に多数あるが、ある製品はコミュニケーションの改革であったり、また別の製品はオフィス環境の改革であったりと内容はさまざまだ。しかしこれらは手段やアプローチが異なるだけであり、根本的には1つの目的に通じるアクションと読み取ることができる。

 筆者らはその目的の一つ、つまりワークスタイル変革の定義を「従業員価値の最適化」とした。従業員価値とは、その従業員が自社に与える価値の集合であり、単一の指標(例えば営業担当の売り上げなど)に限定するものではない。従業員はミッションをどのくらいのレベルで遂行できたかという価値の他に、スキルやノウハウ、人脈、周囲への影響力、会社へのロイヤリティ……などさまざまな価値を持ち、多様性を持つ状態であると考えている。

 その多様な価値を最大化ではなくて最適化することが肝要だ。多様な価値を欲張って全方向に伸ばそうというのではなく、従業員が元々備えている価値を発揮できる場所に「シフト」することを考えなければならない。従業員が持っている価値を余すところなく発揮できるようにすること、それがワークスタイル変革の究極のゴールである。

ワークスタイル変革の現在地:War for Talent

 従業員価値の最適化が必要となる明確な背景がある。日本の労働者人口(15~64歳)は確実に減少しており、東京五輪が開催される2020年には2012年比で9%減少する見込みだ(図1)。


 単純計算だが、あとたった5年ほどで全従業員のパフォーマンスを約1割引き上げなければならず、仮にそれができたとしても現状の事業規模をキープできるだけに過ぎないのだ。そして減少傾向は更に続くので、従業員1人あたりのパフォーマンスを休むことなく上げ続けていかなくてはならない。

 そして図2はデロイト トーマツ コンサルティングの調査結果だが、経営者がワークスタイル変革の目的として選ぶ最大の関心事は「多様な人材の維持・獲得」であり、全体の7割以上の支持を得た。もう既に時代は優秀な人材の取り合い、すなわち“War for Talent”の時代に突入してしまっているのである。


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