大塚商会、売上高6000億円を突破--サーバ販売、業界平均を上回る - (page 2)

大河原克行

2015-02-04 06:30

 たのめーるは、前年同期比9.1%増となる9万2391口座増の111万1330口座。「1年間で63億円増となり、上場クラスの企業ひとつ分の成長を遂げている。また、ウェブサービス(ASP)は、2014年度実績で164万人が利用した。大塚商会はウェブの会社とは見られていないが、(調達ASPの)“たのめーるプラス”や(大企業向けオフィスサプライ通販)“MAたのめーる”、(個人向け通販)“ぱーそなるたのめーる”を含めると、力を持ったウェブ会社のひとつだといえる」などとした。

 たのめーるは、2月16日にサイトを2007年以来の全面刷新を予定しており、「使い勝手などの向上を図る」という。

2015年は読みづらい

 2015年度(2015年1~12月)の業績予想は、売上高が前年同期比2.0%増の6180億円、営業利益が同1.4%増の376億円、経常利益が同0.4%増の383億円、当期純利益が同0.6%増の236億円とした。

 セグメント別の売上高見通しは、システムインテグレーション事業が同0.2%増の3626億円、サービス&サポート事業が同4.8%増の2550億円、その他事業は同13.5%増の3億円。

 「非常に読みづらい1年になる。すでに第1四半期(1~3月)は異常値が出ている。だが、第2四半期(4~6月)は巡航速度に移りたいと考えている。年初は最低限達成する計画として、堅めの数字で見ている。企業に対して、攻めのITを支援する姿勢は変わらない。しっかりと増収増益を目指したい」とした。

 2015年度の市場見通しについて大塚氏は、「増税の影響は一巡し、国内経済は緩やかな成長に転じることになるだろう。また、マイナンバー制度導入の動きや、Windows Server 2003のサポート終了に伴う需要のほか、人手不足の顕在化で生産性向上に対するニーズも高まるだろう」と見通した。

 「2015年は『お客様の目線で信頼に応え、ソリューションでオフィスを元気にする』ことを掲げ、顧客との取引品目の拡大やクロスセルを強化。生産性向上や省力化に向けたソリューション提案、Windows Serverの更新提案、ネットワークソリューションの強化に取り組む」

 大塚氏が特に強調したのが「バーチャルマネージャー」の取り組みだ。バーチャルマネージャーは、業績が悪いマネージャーを指名し、本部などが直接支援する。ひとつずつの案件にも介入し、営業部員を直接指導していく仕組みであり、2014年11月から導入を始めたという。「予算達成に苦しんでいたマネージャーが予算を達成したという実績がすでに出ている」という。

 同社では、営業支援システム「SPR」の導入で効率的な営業体制を構築。それが1人あたりの売上高の増加と継続的な成長を支えているといえる。「SPRに関しては、やって、みせて、教える段階はすでに過ぎており、SPRによる成果が出ていないところには直接入っていくことにした」と述べた。

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