Microsoftは米国時間9月8日、顧客エンゲージメントソリューションの次期リリースである「Dynamics CRM 2016」の最新情報を発表した。Microsoftは、新しい機能の追加や、「Office 365」「Power BI」といったアプリケーションとの連携の強化を約束しているが、こうした約束のうちのどのくらいが実現するかは、2015年中にまだ待たなければ分からないだろう。
顧客エンゲージメント
われわれの多くにとって、顧客エンゲージメントや顧客管理(CRM)の概念は、お世辞にもよく分かるものとは言えない。その一般的な考えは理解できるし、顧客が喜んで購入してくれるという結果になればありがたいと思うが、こうした販売が達成される仕組みについては理解していない。
そして、われわれはそうした仕組みについて知る必要があまりないため、ほとんどの場合はそれでも問題ない。しかし営業担当者にとって、Microsoft Dynamics CRMのようなアプリケーションが提供するツールは、成功するために不可欠なものである。こうしたツールがなければ営業活動や、売り上げの達成、コミッションの計算も難しくなる。
そういう意味では、規模の大小を問わず、今日の競争の激しい環境で事業を行っている企業にとって、どのような形の成功を収めるにも、巧みに設計されたCRMソリューションが必要とされている。自社が生成したデータの統合や追跡、分析ができない寄せ集めの場当たり的なCRMソリューションを使用している組織は、顧客を失い、売り上げを逃すことになるだろう。洗練された顧客エンゲージメントツールを導入することに、もはや選択の余地はない。
Dynamics CRM 2016
発表によると、Microsoft Dynamics CRM 2016の根底にある全体的な狙いは、営業チームが日常業務を単一のエクスペリエンスで行えるようにすることだという。営業担当者が提案書を書く必要がある場合、Dynamics CRMの環境から直接、「Word」やほかのOffice 365アプリを使うことができる。新規案件を探す際に、販売データの傾向を知る必要があれば、別のアプリケーションを開かなくてもPower BIを使うことができる。こうした効率性の向上によって、時間を節約することができ、営業チームにとっては明確なアドバンテージになる。