海外コメンタリー

リリース待たれるマイクロソフトの「Dynamics CRM 2016」--新機能や狙い、期待

Mark Kaelin (TechRepublic) 翻訳校正: 川村インターナショナル

2015-09-25 06:15

 Microsoftは米国時間9月8日、顧客エンゲージメントソリューションの次期リリースである「Dynamics CRM 2016」の最新情報を発表した。Microsoftは、新しい機能の追加や、「Office 365」「Power BI」といったアプリケーションとの連携の強化を約束しているが、こうした約束のうちのどのくらいが実現するかは、2015年中にまだ待たなければ分からないだろう。

顧客エンゲージメント

 われわれの多くにとって、顧客エンゲージメントや顧客管理(CRM)の概念は、お世辞にもよく分かるものとは言えない。その一般的な考えは理解できるし、顧客が喜んで購入してくれるという結果になればありがたいと思うが、こうした販売が達成される仕組みについては理解していない。

 そして、われわれはそうした仕組みについて知る必要があまりないため、ほとんどの場合はそれでも問題ない。しかし営業担当者にとって、Microsoft Dynamics CRMのようなアプリケーションが提供するツールは、成功するために不可欠なものである。こうしたツールがなければ営業活動や、売り上げの達成、コミッションの計算も難しくなる。

 そういう意味では、規模の大小を問わず、今日の競争の激しい環境で事業を行っている企業にとって、どのような形の成功を収めるにも、巧みに設計されたCRMソリューションが必要とされている。自社が生成したデータの統合や追跡、分析ができない寄せ集めの場当たり的なCRMソリューションを使用している組織は、顧客を失い、売り上げを逃すことになるだろう。洗練された顧客エンゲージメントツールを導入することに、もはや選択の余地はない。

Dynamics CRM 2016

 発表によると、Microsoft Dynamics CRM 2016の根底にある全体的な狙いは、営業チームが日常業務を単一のエクスペリエンスで行えるようにすることだという。営業担当者が提案書を書く必要がある場合、Dynamics CRMの環境から直接、「Word」やほかのOffice 365アプリを使うことができる。新規案件を探す際に、販売データの傾向を知る必要があれば、別のアプリケーションを開かなくてもPower BIを使うことができる。こうした効率性の向上によって、時間を節約することができ、営業チームにとっては明確なアドバンテージになる。

figure_1

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    ChatGPTに関連する詐欺が大幅に増加、パロアルトの調査結果に見るマルウェアの現状

  2. セキュリティ

    迫るISMS新規格への移行期限--ISO/IEC27001改訂の意味と求められる対応策とは

  3. セキュリティ

    警察把握分だけで年間4000件発生、IPA10大脅威の常連「標的型攻撃」を正しく知る用語集

  4. セキュリティ

    いま製造業がランサムウェアに狙われている!その被害の実態と実施すべき対策について知る

  5. セキュリティ

    ランサムウェア攻撃に狙われる医療機関、今すぐ実践すべきセキュリティ対策とは?

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]