――Oracleなどパブリッククラウドに本腰を入れるベンダーが出てきており、一方でHewlett Packard Enterpriseはパブリッククラウドから撤退となる。競合をどのようにみているか。
やることはまったく変わりません。顧客の声に耳を傾け、必要とするサービスを出すということをやっていきます。競合状況が激しくなることは、顧客にとっては選択肢が増えるので良いことです。むしろ、他の会社がクラウドに参入するのに時間がかかったなと見ています。
いろいろなプレイヤーがいるが、規模の経済が鍵になるビジネスなので、数年先の勝者は数社に絞られるのではないでしょうか。クラウドは従来型のITに比べると利益構造、オペレーションのノウハウ、サービスモデルが異なり、利益率は圧倒的に低いのです。
――2016年の取り組みは。
2015年の続きとして、クラウドへのマイグレーションをきっちりお手伝いします。特に、大企業からの引き合いが増えており、成功例に結びつけるかが鍵になります。クラウドは入れて終わりではありません。われわれは”クラウドジャーニー”として、導入から運用、そして活用、拡大を支援します。パートナーと一体となって成功に貢献する体制で臨みます。
加えて、地方の顧客からの関心と要望が増えており、AWSの価値を届けることもやっていきます。従来は関東圏が中心でしたが、2015年に大阪と福岡に拠点を設けました。クラウドの関心が全国に広がっており、すべての顧客にAWSを使ってもらう仕組みを作っていきます。