Salesforce.comは米国時間3月10日、「SalesforceIQ Inbox for Outlook」の一般提供を開始したと発表した。これにより「Microsoft Office 365」の電子メール機能と顧客関係管理(CRM)の統合が実現された。
1月に提供が開始された「SalesforceIQ Inbox」では、Appleの「iOS」と、Googleの「Android」および「Chrome」との統合が実現されていたものの、Salesforce.com製品とMicrosoft製品を利用する顧客から「Outlook」との統合を望む声が寄せられていた。
SalesforceIQ Inboxは、CRMシステムや連絡先、各種文書、カレンダーからデータを集積し、ソーシャルメディアのプロフィールやその他の情報と関連付ける。つまり、顧客の電子メールから情報を得ることで、メール内に存在する機会をSalesforce製品上で直接行動に反映できるようになるというわけだ。
SalesforceIQの最高経営責任者(CEO)Steve Loughlin氏は「機能面での要望で最も多かったのがOutlookとの統合だ」と述べている。
中小企業向け製品である「SalesforceIQ CRM」とともに、SalesforceIQ Inboxは、2014年のRelateIQ買収によって生み出された製品だ。3億9000万ドルで買収されたRelateIQは、現在ではSalesforce.comの子会社となっている。
Office 365との統合はMicrosoftとSalesforce.comとの提携という点でも重要だ。両社は法人市場において、共通する顧客を数多く抱えている。今回の統合はOfficeのデスクトップアプリだけでなく、モバイルアプリも対象だ。
SalesforceIQ Inboxは、Salesforce.comが最近発表した製品ロードマップでも重要な位置付けとなっている。価格は1ユーザーあたり月額25ドル。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。