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EMCとVMwareは米国時間3月15日、世界各国の顧客660社のIT戦略を調べた共同調査レポート「The State of IT Transformation」を公表した。このレポートでは、ハイブリッドクラウド、標準化されたサービス、適切な文書化などに関するIT部門の取り組みに焦点を当てている。
ハイブリッドクラウドは回答企業の最優先事項であり、90%以上がハイブリッドクラウドの導入に関する評価や概念実証テストを進めている。ただし、ほとんどの取り組みはまだ初期段階にあり、評価の形式も定まっておらず、91%の回答企業はハイブリッドクラウドを評価する組織的な手法を持っていないと回答した。さらに、現在利用しているアプリケーションのハイブリッドクラウド環境に対する適合性を評価しているのはわずか3%だった。
オンプレミスのソリューションをパブリックおよびプライベートのクラウドサービスと組み合わせるハイブリッドクラウドの概念は、大企業の間で大きく広がっている。調査企業のMarketsandMarketsは、2015年の終わり頃に、ハイブリッドクラウドは年平均成長率27%で成長し続けているとし、この成長率はIT市場全体の成長よりも高いと述べている。
また、同時期にGartnerが作成したハイプサイクルで、ハイブリッドクラウドは早ければ数年後には主流化するとされている。
EMCとVMwareのレポートが注目したもう一つの分野は、ITサービスのパッケージ化に向けた運用モデルの移行だ。当然、これにはサイロを破壊する必要があり、回答企業の95%がサイロを無くしたいと考えている。ところが、すでにそれを実現しているのは4%にすぎない。
このアプローチを進めるには、サービスのパッケージ化とクラウドに取り組むためのスキルセットが必要となるが、回答企業の88%は、まだ組織内でのこれらのスキルの育成を開始していない。
さらに、そういったサービスの提供には、セルフサービスポータルやサービスカタログの利用が必要になるが、76%はどちらも持っていないと述べている。また、回答企業の77%はインフラリソースのプロビジョニングにかかる時間を1日未満にまで短縮化したいと述べているが、回答者の半分は、現在はリソースのプロビジョニングに7日から1カ月かかっていると答えている。
当然ながら、効果的なITの改革戦略には適切な文書化が重要であることは認識されており、調査対象の90%が戦略の文書化は重要だと回答しているが、実際に文書を作成しているのは39%にすぎない。
EMCとVMwareによるレポートが注目するもう1つのポイントはアプリケーションの導入にかかる時間だ。回答企業の多くは、ITの変革を進めるために、アプリケーションのリリースにかかる時間を75%短縮したいと答えている。ところが調査対象の70%弱では、新規アプリケーションの導入に最大1年かかっている。その一方で、導入時間の短縮に役立つアプリケーションフレームワークを利用しているのは18%だけだった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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