ユーティリティ事業者は十分なネットワーク保護対策を行っているのか。Bell氏によると、多くの顧客はサイバーセキュリティにうまく対応しており、大半の顧客は強力なITセキュリティプラクティスを実施しているという。必要なのは、運用技術のセキュリティをITプラクティスと組み合わせることだ。「運用サイドも追いついてきている」と同氏は述べた。ユーティリティ事業者への攻撃が、政府のために行動する者によって実行される可能性もあることを考えると、ここでのもう1つの懸案事項は政府の役割だ。Bell氏によると、サイバーセキュリティに関する複数の官民イニシアチブが存在するという。
ユーティリティ事業向けの開発サイクルはどのようなものなのか。Bell氏によると、GEのクラウドアプリケーションでは、アルゴリズムやアナリティクスシグネチャなどの機能が四半期ごとにアップデートされるという。月1回のペースで小規模なアップデートも提供される。Bell氏は、「『Predix』の利用を開始した当社のすべての顧客は、クラウドにアクセスして、アップデートと技術革新を享受することになる」と述べた。GEのユーティリティ事業向けクラウドツール群の中心にあるのは、端末上のローカルコードを通してハイブリッド環境に接続するエッジアーキテクチャだ。分析対象のマシンとの距離を近くするために、アナリティクスがよりローカルに実行されるシナリオもある。
開発者の募集状況はどうか。Bell氏によると、同氏がGEへの入社を要請された約2年前と比べて、開発者の募集は少し変容しているという。Bell氏は、「GEが最初に私に電話をかけてきたとき、そのリクルーターは電話をした理由を説明しなければならなかった」と述べた。今はテクノロジ分野以外の企業の多くが開発者を募集している。「多くの開発者は何か目的のあるものを作りたいと考えている。そして、IoTやビッグデータ、クラウドといったさまざまなことに取り組むことになるが、その接続先は専用アプリケーションだ」(同氏)。Bell氏によると、GEは現在、欧州やアジア、ボストンなどの場所にデジタルハブを構築しているところだという。パートナーネットワークの「GE Digital Alliance」もエコシステムを構築する予定だ、と同氏は付け加えた。
どのような開発者がGEに関心を持っているのか。Bell氏によると、GEは新興企業からエンタープライズソフトウェア分野の老舗企業、そしてGoogleのような企業まで、ありとあらゆる企業から「適度にさまざまな人材」の関心を引いているという。どうしてそのようなことが可能なのだろうか。Bell氏によると、GEがイーストベイに拠点を置いていることが利点になっているという。イーストベイには、エンタープライズソフトウェア分野の優秀な人材を輩出してきた歴史がある。そして、多くの開発者はシリコンバレーやサンフランシスコまで通勤しなければならない。同氏は、「われわれはより短時間で快適な通勤を提供できる。当社の所在地が利点になっている」と述べた。オークランドも近い。