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「昭和版インダストリー4.0」から脱却する必要はあるか--SAS 堀田社長 - (page 2)

怒賀新也 (編集部)

2016-04-11 08:03

--製造業はもちろん、IoTにおいて大量生成されるデータを分析するニーズが急増すると思います。その分析の際に必要となるのは、ITの知識と業務知識のどちらでしょうか?

 IT部門は通常、ベンダーマネジメントやIT予算管理などを手掛けています。一方で、業務部門、例えば品質管理部門(R&D)は、工場での品質管理などのスキルセットを持っています。どちらも必要なスキルであるため、今後は、IT部門と業務部門の間で人材の交換をするような取り組みが求められると考えます。

 企業に付加価値をもたらすデータサイエンティストを育成していくという話につながっていきます。

 データサイエンティストを含め、データ分析者を支援するソフトウェアとして、SASもセルフサービスBIなどに力を入れていると思います。文字通りセルフサービスのように、ユーザーに任せるという流れが強まっている一方、従来通りの高度なアナリティクスを全社的な視点で導入するべきという話も根付くと思います。

 日本企業のIT部門という意味では、業務部門から細かいものを含めてさまざまな要求が寄せられます。それを1つ1つ対応していくのは非常に手間がかかる仕事です。その点で、セルフサービス型のBIはユーザーが自ら好きなように分析するわけなので、IT部門としては負担が軽くなります。

 一方で、全社的にデータを分析して求めるような複雑なケースももちろんあります。例えば、生産ラインの稼働データを分析し、各種の予測をしたり、歩留まりの改善策を立てたりといった場合です。

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