人材育成の新手法「アクティブラーニング」

失敗体験こそ最高の教育--Slush Asiaの運営が学生主体で成り立つ理由 - (page 4)

得能絵理子

2016-06-04 07:00

 ここで1つ、提案をしてみたい。どうも、失敗という言葉は聞こえが悪い。失敗ではなく、「実践結果」と言い直してみればどうだろう。

  1. 実践
  2. 実践結果
  3. 軌道修正
  4. 実践
  5. より良い実践結果
  6. 軌道修正
  7. 手応えのある成果

 「実践結果」があるからこそ、軌道修正が可能になる。実践結果は、前進するために必要不可欠なデータなのだ。

 ただ問題がある。

 理想が高ければ高いほど、この「実践結果」は、いわゆる失敗的な結果につながる。そうすると、この結果を受け入れるためにはある程度のメンタル面のタフさが求められることになる。

 多くの人は失敗から学ぼうとするのではなく、失敗により、行動そのものを回避する傾向がある。 失敗から逃げるのではなく。

 学びを得るために 重要なこと、それチームワークである。

 Slushが学生がやっているのになぜうまくいっているのか。実は、学生同志が多いに助け合っているからに他ならない。フィンランドの学生や、SlushのOBやOGが本当にいろんな形で助け合っている。

 実際、筆者が2015年に関わっていた時も、フィンランドのリーダー達がわざわざ日本を訪れ、惜しみないサポートをしてくれた。また何かトラブルが起きても「がんばろう!大丈夫、大丈夫」と学生達が励まし合っていたことを覚えている。

 そう、これがSlushのカルチャーなのだ。そうした関係性に、学校では得られない喜び、刺激を感じ取り、多くの学生がボランティアで参加するようになっているのだ。

 今回、学生だけで動かすということでいろんな問題もあったようだ。初日、受付で若きリーダーの田口佳之君(今年大学を卒業)に出会った。

 「ハプニングですか?毎日です。もう慣れました」

 とニッコリ笑いながら報告してくれた。周りの仲間もニコニコしながらそれを見ていた。 今年のSLUSH ASIAに、大きな教育効果があったことは、その笑顔が十分に証明していた。


得能 絵理子
早稲田大学卒業後、株式会社アクティブラーニングに入社。「能動性喚起(アクティブラーニング)」をテーマにキャリア育成、企業改革、地方自治体改革のプロジェクトなどに従事。また、クリエイティビティやチームワークを始めとするヒューマンスキルも企業や教育機関で指導。日経新聞社主催セミナーや、日経BP社ビズカレッジPREMIUMで講師を務めるなど、数百名を超える参加者も能動的に巻き込むワークショップは定評あり。

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