米PTCは6月7日(米国時間)、米国マサチューセッツ州ボストンで開催したプライベートコンファレンス「LiveWorx 2016」(6月6日~9日)で、企業向けAR(拡張現実)の開発プラットフォームである「Vuforia Studio Enterprise」を発表した。
同社が2013年12月に買収したIoTプラットフォーム「ThingWorx」を基盤に、AR開発環境である「Vuforia」の要素技術と連携している。3次元CADデータは、同社の「Creo」だけでなく、他社の3次元CADデータも取り込め、完成したARコンテンツは、iPadなどのデバイスで表示できる。プログラミングの知識がなくても、短時間でARコンテンツを作成できるのが、最大の特徴だ。(関連記事)
基調講演では「Vuforia Studio Enterprise」の活用事例が紹介された
米PTC Vuforia Studio担当 エグゼクティブ バイスプレジデントのMike Campbell氏
米PTCでVuforia Studio担当 エグゼクティブ バイスプレジデントを務めるMike Campbell氏は、「Vuforia Studio Enterpriseを利用すれば、製造現場でのメンテナンス作業の効率化や、開発設計段階での大幅な時間短縮が実現する」と胸を張る。
これまでARは、コンシューマ向け製品の機能として注目されることが多かった。Vuforia Studio Enterpriseの登場で、ARはエンタープライズ市場にも普及するのだろうか。6月8日に開催されたブレイクアウトセッション「AR in the Enterprise」では、ARのユーザー企業を交え、エンタープライズにおけるAR活用の可能性とその課題を語った。