(5)ネットワーク:コンピュータシステム接続システム(キャリアニュートラル)
どんなに設備(建物・電気設備・空調設備・熱源設備)的に申し分のないデータセンターでも、利用者がコンピュータシステムを設置して利用する場合には、外部と接続するためのネットワークが必須となる。そのためデータセンター事業者は、複数の通信事業者と連携をして、迅速な通信回線を提供しなければならない。

通信
(6)セキュリティー:主に物理的なアクセス制限
データセンター内のコンピュータ室へのアクセスについては、入館時の確認から、生体認証等を使用した経路制御に至るまで、幾重にもわたる確認・排他制御をしなければならない。また、個別のユーザーの要望として、セキュリティシステムを構築できるようにしておく必要もある。

監視カメラ
(7)認証取得:センター運営・システム運用を行う上での認証・評価
各種の認証については、そのデータセンターの運営主体によって異なる。
システム運用系を事業主体と考えるのであれば、システム運用系の認証が必須となってくるが、コロケーションサービス(コンピュータ室をコンピュータ・ネットワーク機器の設置場所として提供するサービス)が事業主体であれば、センター運営系の認証が必須となる。そのほかにも、金融系の認証、省エネ評価などさまざまな認証がある。
(8)その他:アメニティ等執務環境
設備系の仕様確認書(スペックシート)だけでの確認では、設備構成のほとんどが標準化された今日、また日本の建設技術・製品品質では、データセンター間ではさほど大差がでてこない。強いて言えば、立地条件において、顧客の執務環境から「近いか」「遠いか」程度である。しかし本当にそれだけだろうか。
データセンター内で運用業務を行う方のほとんどは交代勤務であり、設営・設定などの作業方も、夜間もしくは休日・祭日での作業となり、相当なストレスと闘いながら業務をする事になる。また、さまざまな障害に対応する場合は、平常時と異なる環境から、より一層の緊張状態での業務となる。これらのストレスを緩和するためにも、筆者の経験から、データセンター内には「憩いのスペース」も必要であると申し上げたい。

執務スペース

休憩コーナー

@カフェ

売店