続いて、SD-WANを構成する要素について紹介します。
前述したように、コントローラを持ち、データセンター内にオーバーレイ ネットワークを提供できる製品は、「SDN」と認識されています。そして、企業WANを対象に、VPN機能によりオーバーレイネットワークを作る製品は、一般的に「WANルータ」と呼ばれています。また、あまり有名ではありませんが、コントローラを持ち、企業WANに対して最適化を行う装置は、「WOC:WAN高速化装置(WAN Optimization Controller)」と呼ばれます。
これら「SDN」「WANルータ」「WOC」の3要素すべてを満たす製品が、SD-WANです。言い換えますと、「SDN」「WANルータ」「WOC」はそれぞれ、新機能を実装することによってSD-WANになる可能性を秘めています。WANルータ老舗のCisco社や、WOC市場で圧倒的なシェアを持つRiverbed社がSD-WAN市場に参入してきた理由は、まさにここにあります。
SD-WANを構成する要素
「SD-WAN=新興ベンダーのみ」「SDNとSD-WANはイコール」「WANルータとWOCは古くて、SD-WANは全く新しいテクノロジー」といった、ありがちな先入観に振り回されないよう、ご注意ください。