「Windows 10」の次期大型機能アップデートである「Creators Update」は開発の最終段階に入っており、今後数週間は、頻繁に「Fast Ring」向けの「Insider Preview」ビルドがリリースされると考えられる。すべてが予定通りに進めば、3月半ばには最終ビルドの準備が終わり、4月上旬にWindows 10の「Current Branch」向けにアップデートがリリースされるはずだ。
今回のアップデートで何がどう変わるかは、すでにほとんど判明している。Windows Insider ProgramのFast Ringへのリリースを繰り返しながら開発が進められたことを考えれば、これは当然だろう。しかし、そのプロセスにあまり注目してこなかった人も、この記事を読めば素早く全体像を把握できるはずだ。
この記事は、筆者自身が実際にビルド15042と15046を試用した経験に基づいている。これらのビルドは、どちらもごく最近リリースされたものだ。この記事の説明はすべてを網羅しているわけではないが、Windowsを業務に使用している多くのユーザーが関心を持つであろうと筆者が考える変更内容をカバーしているはずだ。一言でまとめれば、最近のビルドを見る限り、興味深い新機能はいくつもあるが、悪いことが起こりそうな変更内容は少ない。
今回のリリースでは、変化に戸惑うことはほとんどないはずだ。いくつかの新機能は、Windowsユーザーが2年前のWindows 10のリリース以来ずっと不満に思ってきた問題点を修正している。また、漸進的な改善もある。
では、2017年に読者のPCにバージョン1703が導入された際に、目にするであろう変化を紹介していこう。
新しいアップデートオプション
今回のアップデートで変更された最大のポイントの1つは、アップデートのインストールに関するユーザーや管理者の選択肢が増えたことだろう。これによって、最悪のタイミングで強制的にアップデートが発生するという、よく耳にする不満が解消されるはずだ。このアップグレード以後は、アップデートが利用可能になると適切な通知が表示され、インストールのスケジュールを決めるか、ユーザーの準備が整うまで決定を延期するかを選択できるようになる。
この春のCreators Updateからは、スケジュールを設定するか、アップデートを延期するかを選べるようになる。
「Microsoft Edge」が成熟
Windows 10のデフォルトウェブブラウザ「Microsoft Edge」は、リリースから2年経っており、それほど新しいブラウザとは言えなくなっているが、ようやく「Google Chrome」の代替ブラウザとして真剣に検討できる水準に近づいてきた。
しかし、まだ十分とは言えない。