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内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」

IT部門はイノベーション組織となれるのか - (page 2)

内山悟志 (ITRエグゼクティブ・アナリスト)

2017-03-15 07:30

組織形態の選択肢

 デジタルイノベーションにおいてアイデアを出し、それを実現していくためには、これを推進する組織体制が必要となります。ITの専門家集団であるIT部門が機能を拡張して、デジタルイノベーションの創出を担うことも1つの選択肢となるでしょう。一方、事業部門が主導し、IT部門が支援するという形態も考えられます。

 また、これらとは別に、デジタルイノベーションを推進する専門組織を設置するという形態もあります(図3)。これはかつて、インターネットの普及により電子商取引が注目された際に、銀行や小売業などでEビジネス推進室といった組織を設置した動きと同様のアプローチといえます。これらのどの形態が良くて、どれが悪いというものではありません。

図3
図3:イノベーションに向けた組織体制
出典:ITR

 IT部門の拡張機能として位置づけられるか、別部門を設置するかを問わず、企業はデジタルイノベーションを推進する機能を保有することが求められます。いずれの形態においても、イノベーション機能を担うチームは、自らアイデアの発掘、企画・構想化を行うことになる。特定事業や特定業務部門が適用の対象となれば、それを当該部門に提案し、共に試験的実行から実装までを推進していくことになります。イノベーション機能を担うチームは、調査研究(R&D)の役割を担うことが期待されるでしょう。

 ITやデジタル技術に関する調査研究だけでなく、自社が所属している業界の動向、社会・産業全般の動向、市場や顧客の動向などの幅広い分野に対してアンテナを張り巡らせることが求められます。また、IT部門がこの取り組みにおいて「蚊帳の外」となることは避けなければなりません。

内山 悟志
アイ・ティ・アール 代表取締役/プリンシパル・アナリスト
大手外資系企業の情報システム部門などを経て、1989年からデータクエスト・ジャパンでIT分野のシニア・アナリストとして国内外の主要ベンダーの戦略策定に参画。1994年に情報技術研究所(現アイ・ティ・アール)を設立し、代表取締役に就任。現在は、大手ユーザー企業のIT戦略立案のアドバイスおよびコンサルティングを提供する。最近の分析レポートに「2015年に注目すべき10のIT戦略テーマ― テクノロジの大転換の先を見据えて」「会議改革はなぜ進まないのか― 効率化の追求を超えて会議そのもの意義を再考する」などがある。

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