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総務省謹製、「AI同士が連携する社会」を想定した報告書の中身

林 雅之

2017-06-26 07:00

 総務省は6月14日、「AIネットワーク社会推進会議 報告書2017(案)」を公開し、2017年7月7日まで、意見を募集している(報告書の公開と意見募集のサイト)。

 総務省では2016年10月から、社会全体でのAIネットワーク化の推進に向けた社会的・経済的・倫理的・法的課題を総合的に検討することを目的とし、産学民の有識者の参加による「AIネットワーク社会推進会議」を開催、今回報告書案を公表している。

 報告書は、国際的な議論のための、"「国際的な議論のためのAI開発ガイドライン案」の案"と、「AIネットワーク化が社会・経済にもたらす影響」を中心に構成されている。

 筆者自身もAIネットワーク社会推進会議 影響評価分科会の構成員として参加しており、分科会で議論している「AIネットワーク化が社会・経済にもたらす影響」を中心に報告書のポイントと今後の展開について、整理する。

 AI開発ガイドライン作成にあたっては、AIシステムがインターネットなどに接続され、他のAIシステムなどと連携する「AIネットワーク化」の進展により、人間および社会や経済に多くのメリットやインパクトをもたらす一方、さまざまなリスクや懸念も存在している。


 そのため、国際シンポジウム「AIネットワーク社会推進フォーラム」などのオープンな議論を通じ、国際的なコンセンサスを醸成する。同時に、拘束的ではないソフトローとしてのガイドラインや、そのベストプラクティスをステークホルダー間で国際的に共有することが必要であるとの認識に立っている。

 これにより、革新的で開かれた研究開発と公正な競争、学問の自由や表現の自由といった民主主義社会の価値を尊重する。同時に、メリットの増進とリスクの抑制により、利用者の利益を保護するとともにリスクの波及を抑止するメリットとリスクの適正なバランスを確保する。

 AI開発原則は、「連携の原則」や「透明性の原則」などの9つの原則から構成されている。

  1. 連携の原則
    開発者は、AIシステムの相互接続性と相互運用性に留意する
  2. 透明性の原則
    開発者は、AIシステムの入出力の検証可能性及び判断結果の説明可能性に留意する
  3. 制御可能性の原則
    開発者は、AIシステムの制御可能性に留意する
  4. 安全の原則
    開発者は、AIシステムがアクチュエータなどを通じて利用者及び第三者の生命・身体・財産に危害を及ぼすことがないよう配慮する
  5. セキュリティの原則
    開発者は、AIシステムのセキュリティに留意する
  6. プライバシーの原則
    開発者は、AIシステムにより利用者及び第三者のプライバシーが侵害されないよう配慮する
  7. 倫理の原則
    開発者は、AIシステムの開発において、人間の尊厳と個人の自律を尊重する
  8. 利用者支援の原則
    ・ 開発者は、AIシステムが利用者を支援し、利用者に選択の機会を適切に提供することが可能となるよう配慮する
  9. アカウンタビリティの原則
    開発者は、利用者を含むステークホルダに対しアカウンタビリティ(説明責任)を果たすよう努める

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