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デジタル化しないと「店員と来店客の話がかみ合わない」--トレジャーデータ - (page 3)

山田竜司 (編集部)

2017-08-31 16:11

ーーどのようにデータを整理しているのか。

 カスタマーデータという文脈で顧客のデータセット同士を統合し、クラウドにまとめています。かつ、スキーマレス(テーブル定義が必要ない)なデータベースを利用することで統合のスピードを早めています。データ分析ができる状態になるまでデータベースを整理し、4~8週で分かりやすい成果を出す道筋を立てます。

 分かりやすい成果とは、例えば広告をユーザーの好みに合わせて、パーソナライズ化することです。パーソナライズ化だけでクリックの反応が2~3割は上がることも多い。顧客と連携し、成果への道筋が見えるまでを担っているのです。

 今回提供を開始したCDPはデジタルマーケティングに投資する企業がターゲットです。

ーー広告費のなかでデジタルマーケティングへの投資割合を大きくする企業が増えると。

 これからは、あらゆる企業がデジタルマーケティングに取り組むことになると思います。よく「デジタルトランスフォーメーション」という言葉が出てきます。これは、「デジタル化により顧客との接点をデータでとらえること」という要素があります。

 (ウェブなど)デジタル空間で顧客が何をしているかがわからないと、もはや、店舗で店員の会話が来店客と噛み合うことはありません。

 サービスのデジタル化は、当然、顧客の行動をデジタル化し、その結果その顧客をとらえるために、マーケティングがデジタル化します。

 顧客の行動をデジタル化したことで、店舗に来るときには「もう買う製品は決まっている」のです。自分がモノを買う時を想像してもそうだと思いませんか。

ーーデジタル化についてIT部門の役割は。

 IT部門がビジネス部門に協力できる形になるのが一番いいと思います。これからデジタル化が進むと、IT部門とビジネス部門の境界はあいまいになっていくと思います。インフラやセキュリテイを担う以外は、(IT部門というまとまりではなく)各事業部の中にエンジニアがいる、という組織にしたいという企業の話も聞いています。

ーー今後の展望は。

 われわれは、デジタル化の波をとらえて、事業を拡大しようしています。IT部門の予算に比べ、マーケティング部の予算は増えています。今回のCDPでも、マーケティング部へツールを売っていたようなキャリアを持った人を集め、デジタルマーケティング専門の部隊を作りました。「広告費トップ500」の企業の多くを顧客にできれば、われわれも大きく成長できると思います。

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