IBMは米国時間9月20日、ウェブアプリやクラウドベースのアプリを対象とした軽量開発環境である「WebSphere Liberty」の中核コードをオープンソース化したと発表した。
このコードは「Eclipse Public License v1.0」の下、GitHub上で公開されている。「Open Liberty」プロジェクトにより、開発者はその中核コンポーネントを利用して、Javaアプリやマイクロサーバを構築できるようになる。また開発者はいつでも商用版のWebSphere Libertyに移行でき、専用の技術サポートや、より高度な機能を利用することができる。
IBMのディスティングイッシュト・エンジニアであり、WebSphere担当チーフアーキテクトでもあるIan Robinson氏は同社ブログに「より多くの開発者が自らのアイデアを、本格的かつエンタープライズレディなアプリとして実現する上で、Open Libertyが役に立つことを願っている。また、WebSphereファミリの幅が広がり、より多くのアイデアやイノベーションが生み出され、規模の大小を問わずより幅広いJava開発者コミュニティーに恩恵がもたらされるようになることを願っている」と記している。
Open Libertyプロジェクトは、オープンなイノベーションをサポートするというIBMの取り組みの一環だ。同社は「Eclipse MicroProfile」プロジェクトの創立メンバーでもある。このプロジェクトの目的は、ベンダーロックインとは無縁のマイクロサービスアプリケーションを開発するための共通のAPIやインフラを定義するというものだ。またIBMはクラウドプラットフォーム上のさまざまなマイクロサービスのネットワークをベンダーニュートラルなかたちで管理するための方法を開発者にもたらす「Istio」プロジェクトのローンチにも関わっていた。
IBMは今回、「Eclipse」向けの「IBM J9」仮想マシン(VM)である「Eclipse OpenJ9」を提供したとも発表した。同社はOpenJ9とOpen Libertyによって、Javaのフルスタックを完全なオープンライセンスモデルの下で提供することになる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。