今週の明言

SUSEが目指す「オープンなオープンソースカンパニー」 - (page 2)

松岡功

2017-12-08 09:40

「ハッピーワーカーがハッピーカスタマーを生む」
(アピリオ 渡邉崇 代表取締役社長)


アピリオの渡邉崇 代表取締役社長

 クラウドを活用したソリューションやコンサルティングを手掛ける米Appirioの日本法人であるアピリオが先頃、事業戦略とともに新ソリューションを発表した。渡邉氏の冒頭の発言はその発表会見で、同社のコンサルティングにおける基本的な考え方を述べたものである。

 新ソリューションは、米Salesforce.comのアプリケーション開発プラットフォーム「Salesforce Lightning Bolt」上に構築したアプリケーション。小売業向けコミュニケーションツール「Retail & Franchise Communications Lightning Bolt」、小売業向けプロモーションツール「Retail & Franchise Promotion Management Lightning Bolt」、従業員向けコミュニケーションツール「Employee Community and Social Intranet Lightning Bolt」、医療機器の発注支援ツール「Medical Device Ordering and Sales Lightning Bolt」の4種類を国内で提供開始した。

 事業戦略では、同社ならではのワーカーエクスペリエンス(WX)とカスタマーエクスペリエンス(CX)の向上を図るコンサルティングの展開について説明。その基本的な考え方が冒頭の発言である。ここでは、この考え方に注目したい。なお、同社はワーカーを「従業員だけでなくビジネスパートナー、契約社員、アルバイトなど、そのブランドを支える全ての人々」と定義付けている。

 渡邉氏は、「約90%の管理職はWXがCXに影響を与えていると考えている」「素晴らしい仕事環境・基盤はワーカーのやる気を生む」「ブランドにコミットしたワーカーは、より良い顧客対応をする」「良い購買体験や良い問い合わせ対応を体験した顧客(カスタマー)は、さらに買い物を重ねる傾向にある」「結果的に優れたWXは、企業の収益に影響を与える」といった流れから、「WXとCXはつながっている」と説明した。

 ハッピーワーカーがハッピーカスタマーを生むという考え方のもと、コンサルティングの方法論としてアピリオが描いているのが、「VIRTUOUS CYCLE」、すなわち好循環に必要な将来像(図参照)である。

 日本でも「従業員満足度が顧客満足度につながる」と考える経営者はいるが、アピリオの考え方はその進化形ともいえる。思惑通り、日本の企業に浸透するかどうか、注目しておきたい。


図:好循環に必要な将来像

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