Salesforceは、「SalesforceIQ CRM」や「Desk.com」などの中小企業向けの取り組みを、それぞれ「Sales Cloud Essentials」および「Service Cloud Essentials」に統合しようとしているようだ。
「Essentials」は、Salesforceの広範なプラットフォームと同じ技術を使っており、中小企業の成長に合わせて最新の機能を提供していけるように設計されている。
今月Essentialsがアップデートされ、Salesforceは中小企業向けのサービスに力を入れており、中小企業の規模が拡大するにつれて順次機能をアップグレードできるバージョンの「Sales Cloud」と「Service Cloud」を提供すると述べた。
現在「IQ CRM」や「Desk.com」を利用している顧客には、同等の製品に移行するまでに2年間の猶予が与えられる。Salesforce Essentialsアプリは、1ユーザー当たり月額25ドルで利用できる。
サービスのアップグレードや将来にわたって利用できるかどうかは、中小企業にとって重要な問題だ。中小企業にはITに割くリソースが不足しており、簡単に導入、管理できるオプションを必要としている。中小企業をターゲットとしているベンダーは多いが、成長するにつれて、規模の拡大に対応できる新しいソフトウェアに移行しなければならなくなる場合が多い。Essentialsは、これまでスプレッドシートを使っていた(場合によっては、付箋のメモで運営されていた)ような中小企業を対象として設計されている。
提供:Salesforce
Essentialsは、Salesforceのほかの製品と同じく、同社のマーケットプレース「AppExchange」を通じてCRMやカスタマーサービスの機能を会計パッケージと連携させることができるようになるとみられる。中小企業の場合、SalesforceのCRMやカスタマーサービスを「Intuit」「Financial Force」「Xero」などの会計パッケージと組み合わせることが多い。
同社のスモールビジネスマーケティング担当シニアバイスプレジデントMarie Rosecrans氏は、Essentialsは2017年11月に「Dreamforce」で発表されて以降、中小企業からの関心を集めてきたと述べている。Sales Cloud EssentialsとService Cloud Essentialsは同じ価格で提供される。
Rosecrans氏は、「Essentialsは簡単にセットアップでき、直感的に使える。中小企業と一緒に成長させることができ、将来にわたって利用できる。企業が成長して複雑になるに従って、機能を追加していくことができる」と述べている。