MarketsandMarketsの予測によると、同期間内で最も著しい成長を遂げるのは小売業界だ。IoTセンサやカメラ、ビーコンによって生成され、スマートアプリケーションに送り込まれる大量のデータは、クラウドやオンプレミスのデータセンターを用いるよりも、ネットワークエッジで収集、格納、処理した方がより効率的と言えるはずだ。
一方、Grand View Researchはより控えめな予測を明らかにしており、エッジコンピューティング市場の規模は2025年までに32億4000万ドルになるとしている。ただこの予測でも、2017〜2025年という予測期間のCAGRは41%となっているため、「驚異的」であることに変わりはない。地域別に見た場合、IoTデバイスの普及が米国とカナダで進むため、北米が市場をリードする一方、CAGRが最も大きくなる業界セグメントは、「エッジコンピューティングというソリューションによってもたらされるストレージ能力とリアルタイムコンピューティング」の利点を最大限に享受するヘルスケア業界やライフサイエンス業界になるという。また、エッジコンピューティングソリューションによって操業コストの低減がもたらされるため、該当予測期間では中小企業が最も高いCAGR(46.5%)を実現することになるという。
最も楽観的な成長予測を明らかにしているのは451 Researchだ。OpenFog Consortiumの依頼によって、さまざまな調査に基づいて2017年10月に作成された「Size and Impact of Fog Computing Market」(フォグコンピューティング市場の規模と影響)というレポートでは、フォグコンピューティングの市場機会が2018年には10億3000万ドル、2019年には37億ドルとなり、2022年までに182億ドルになるとされている。この予測によると、2018〜2022年のCAGRは104.9%となる。
データ提供:451 Research & OpenFog Consortium/グラフ作成:米ZDNet
451 Researchによると、市場シェアという観点で2022年にフォグコンピューティングをリードする業界は電力業界や運輸業界、ヘルスケア業界、工業、農業になるという。