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レッドハット買収完了でどうなる?--IBMが投資家向け説明会で示した戦略

Larry Dignan (ZDNet.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2019-08-08 06:30

 IBMの最高経営責任者(CEO)Ginni Rometty氏は、Red Hatの買収によって財務状況は改善され、クラウド顧客の獲得は容易になり、IBMの成長につながると語った。

Ginni Rometty, CEO of IBM

 IBMの投資家向け説明会「Investor Briefing 2019」の主題は、Red Hatの買収についてだった。Rometty氏や、Red HatのCEOであるJim Whitehurst氏をはじめとするIBMの役員は、この説明会で両社の今後の戦略について説明した。

 この日の話の焦点は、今後、データや人工知能(AI)のワークフロー、ハイブリッドクラウドなどの要素をどのように1つにまとめていくかということだった。Rometty氏は「残り80%はこれからハイブリッド環境に移行されることになる」と述べた。IBMは以前からこの動きを「クラウドの第2章」と呼んでいる。

 Rometty氏の話は抽象度が高く、ミッションクリティカルなアプリケーションやワークロードのクラウドへの移行に対して、顧客が何を求めているかということに焦点を当てたものだった。同氏は「ハイブリッドクラウドに向かうべきなのは、アプリケーションのモジュール化が可能だからだ」と述べ、マルチクラウドやセキュリティ、コンテナやOSのオープンソース標準についても言及した。

 Rometty氏はまた、IBMとRed Hatの組み合わせが優れている理由を説明した。同氏は、IBMは世界のクレジットカード決済の90%を処理していることなどをはじめとして、多くのミッションクリティカルなアプリケーションを手掛けているほか、ワークロードのインストールベースも大きい一方で、Red Hatは「クラウドの第2章」へ向かう原動力を提供できると語った。同氏は「この道程には現在大きな責任を負っている企業の力が必要だ」と述べ、「それには、3万社の顧客との信頼できる関係と、業務プロセスに対する理解が必要になる」と続けた。

 Red Hatは「Red Hat Enterprise Linux」「OpenStack」「OpenShift」を標準としてもたらし、これらをIBMのサービスやグローバルな影響力と組み合わせることで相乗効果を狙う。「IBMはスタート地点を持っていたが、今やすべてのクラウドを超越する新しいゴール地点も持っている」とRometty氏は言う。「これによって、『一度作ればどこでも実行できる(build once and run anywhere)』が実現できる」

 Rometty氏にとって、投資家へのRed Hatの売り込みは、顧客への売り込みと同じくらい重要だ。同氏はRed Hatの買収に340億ドル(約3兆6000億円)を投じており、それに見合う成長を達成する必要がある。

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