IBMら、不足するCOBOLプログラマーの確保を支援--米失業保険申請の急増で

Natalie Gagliordi (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2020-04-13 09:48

 新型コロナウイルスのパンデミックを受けて経済が停止したことで、全米で失業保険の申請が急増している。残念なことに、米国の多くの州で、失業保険システムへの負荷が増大して問題が生じ、60年前のプログラミング言語「COBOL」(Common Business-Oriented Language)を利用するレガシーメインフレームの欠点を露呈している。

 1959年に発明されたCOBOLは、初めての真に相互運用可能なプログラミング言語とみなされており、政府機関内も含めて、最もミッションクリティカルな銀行および金融サービスアプリケーションの基盤としての役割を果たしてきた。

 COBOLは昔の言語だが、信頼性が高く、今でも広く使用されている。具体的には、現在でも、約2200億行のCOBOLが使用されている。

 COBOLに関する現在の問題は、レガシーなCOBOLアプリケーションをメンテナンスするスキルを持ったプログラマーがほとんどいないことだ。具体的には、州の機関は、失業保険システムを更新して受給資格の新しいパラメーターを組み込むことのできる現役COBOLエンジニアを見つけるのに苦労している。

 このスキルギャップに対処するため、IBMとLinux Foundationの「Open Mainframe Project」は米国時間4月9日に新しいプログラムを立ち上げた。全米で急増する失業保険申請を管理する取り組みで鍵となるCOBOL言語スキルを持つプログラマーと州を結び付けることが狙いだ。

 このプログラムには、以下のものが含まれる。

  • Calling all COBOL Programmers Forum」 – ボランティアや就職を希望する開発者やプログラマーが自分のプロフィールと経歴を投稿できる新しいフォーラム。
  • COBOL Technical Forum」 - 無料のアドバイスと専門知識を提供する経験豊富なCOBOLプログラマーが積極的に監視する新しいリソース。
  • Open Source COBOL Training」 – 初心者にCOBOLを教え、経験豊富なプロフェッショナルに復習してもらうことを目的とする新しいオープンソース講座。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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