データベースの基本を知る--レイアウトが自由な印刷を学ぶ

伊達諒

2021-08-11 07:00

 これまで、「Claris FileMaker」を使って、データを入れる「フィールド」を作り、それを見やすいように「レイアウト」で調整し、「Excel」などからデータを取り込む方法を学習してきました。

 そして前回は、データベースを実際に運用するために必要な「検索」と「ソート」の使い方を学びました。これで、データベースの操作を自由に行えるようになりました。

 ただ、住所録はPCやスマートフォンの画面で使うだけでなく、ラベルとして印刷したり、住所録リストを印刷したりしたいこともあるはずです。そこで、今回は、FileMakerでの印刷の方法について解説します。

印刷に適したレイアウトを作る

 FileMakerなどのデータベースソフトでは、PCやスマホの画面での操作を前提にレイアウトを作っているため、そのまま印刷すると、印刷に適さない状態で印刷されてしまうことがあります。

 それだけを聞くと、面倒に思うかもしれませんが、実は、それがデータベースソフトの強みでもあります。というのは、印刷用のレイアウトを自由に作れるからです。「Word」などでも差し込み印刷はできますが、自由度はかなり制約されています。

 それに対し、FileMakerでは、印刷に適した形に自由にデータを配置することが可能です。「ラベル印刷」したり、「ハガキ印刷」したりすることはもちろん、法定の定型書式などにも合わせることができます。

(1)ラベルレイアウトの作成

 実際にラベルを作ってみましょう。前回同様、FileMakerファイルの「住所録.fmp12」を起動します(図1)。

図1 図1
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 メニューから「表示」→「レイアウトモード」を選択します。そうすると図2のような画面に切り替わります。

図2 図2
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 図2の左上の「新規レイアウト/レポート」ボタンをクリックします。そうすると、次の画面(図3)が表示されます。

図3 図3
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 図3の、右上の「プリンタ」を選択すると、「ラベル」「縦書きラベル」「封筒」「レポート」が下段に表示されるので、「ラベル」を選択します。右下の「続行」ボタンをクリックしてください。そうすると、次のダイアログ(図4)が表示されます。

図4 図4
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 上部のプルダウンリストに主なラベルメーカーの品番があるので、自分が所有しているラベルがあれば、その型番を選択します。もし、リストにない場合には、左上のラジオボタンを「標準ラベル」から「カスタムラベル」に変更すれば、サイズを指定することができます。今回は、「A-one 28180」を上部のプルダウンリストから選択して、「次へ」のボタンをクリックします。そうすると、次の画面(図5)が表示されます。

図5 図5
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 使用できるフィールドのリストから、「住所」を選択し、「フィールドを追加」ボタンをクリックします。同様に、「氏名」を選択して、「フィールドを追加」ボタンをクリックします。そうすると、内容のところに、「<<住所>><<氏名>>」(図6)と表示されます。

図6 図6
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 これだと、「住所」と「名前」が続けて表示されてしまいますので、「<<氏名>>」を改行します。「<<氏名>>」の前にスペースを1文字空けて、「<<氏名>>」の後に「様」と敬称を付けましょう(図7)。

図7 図7
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 「完了」ボタンをクリックすると、図8のように表示されます。

図8 図8
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