目指すはクリーンな社内政治--成功のための5つのステップ

文:Kelly Pate Dwyer(Special to BNET) 翻訳校正:石橋啓一郎

2009-04-17 11:56

 好むと好まざるとに関わらず、すべての職場は政治の場だ。しかし、だからといってそれが必ずしも、おべっかや嘘を意味するわけではない。本質的には、職場の政治とは、昇進する、アイデアを実現させる、組織改革のための支持を取り付けるといったことについての、単なる手段にすぎない。このゲームは、自分の地位を守ったり、敬意を集めたり、互いに助け合ったり、混沌の中で自分の正気を保ったりするためのものだ。手始めに、あなたはまず自分が仕事に何を求めているかを知り、そのゴールに到達するために、政治的な行動をしていかなくてはならない。これらはすべて、強い人間関係の構築と、他の人たちへの手助けから始まる。彼らはその見返りとして、あなたのゴールの実現を手助けする支援システムを構成してくれる。この記事では、その方法について説明する。

ステップ1 仕事に何を求めるか(そして仕事に求めるものがあるのか)を知る

ゴール: 自分にとって一番大切なことを基準に、自分の行動を選ぶ。

 職場での政治が批判されることが多いのは、それをあからさまに実践している人たちの多くが、誤った理由で政治をしているからだ。彼らは自己満足や、競争のための競争を好む。しかし、実際には静かに仕事で成果を上げている人たちも、政治をやっている。ただ、こちらの人たちはより上手にやっているだけのことだ。このゲームをプレーする人たちは、自分のキャリアや職場の優先順位を明確にし、それらのゴールを達成するために政治活動をする。元Ross Storesの人事担当バイスプレジデントだったSusan DePhillips氏は、「政治的な活動は、あなたのキャリアの舵取りをするものであり、動機ではない」と言っている。

 まずは、あなたのキャリアにおけるゴールと優先順位のトップ5を書き出してみることだ。これらには、部署の移動やより多くの金銭を得ること、自分の責任を軽くすること、専門分野の第一人者になることなどが含まれるかも知れない。次に、過去6ヶ月間にもっとも時間を費やし、心配したことを書き出す。これらの項目は対応しているだろうか。もし対応していなければ、あなたは自分のゴールではなく同僚のゴールの達成のために巻き込まれているのかも知れない。

 次に、あなたのゴールに優先順位を付ける。あなたは昇進を望んでいる一方で、最近生まれた子どものために、早めに退勤したいとも思っているかも知れない。これらの条件を両立するのは、不可能だとは言わないにしても、難しいことだ。新しい地位にはより多くの責任と、学習の手間が伴うのが普通だからだ。現時点でどちらがより大切かを判断し、それを手に入れるために説得したり、影響を与えなくてはならないのは誰かを考え始めよう。

目的

自分のゴールを追求する

 前に進むための最善の方法は、努力をし、熱心に仕事に取り組むことだと考えるのは魅力的なことだ。その努力は認められ、報われるのだと信じたいだろう。しかし、それをあてにしてはいけない。他の人たちが、魔法のようにあなたの望むことを知っているなどと期待してはならない。自分のゴールを明確にし、それを追い求めることにどん欲になるべきだ。

 もし:昇進したいなら・・・

 どうすべきか:昇進するための方法を探す。

 (聞きやすい関係が構築されているならば)上司に、自分に何を求めているか、昇進するためにはどんなスキルを示す必要があるかを尋ねるのも手だ。聞き出すことができたなら、その会話を文書化してメールで送っておき、求められるタスクをこなし、求められるスキルを身につけよう。これによって、再び会話を始めることも容易になるだろうし、昇進の可能性も高くなるだろう。

 もし:あなたが提案しているアイデアを他の部門に採用して欲しければ・・・

 どうすべきか:支援を求める。

 その部門のあなたと対等の立場の人物に、新しいアイデアを聞いてもらうための時間や方法を尋ねる。お茶でも飲みながら?電子メールで?次に会ったとき?あなたの部門で許可が下りたら?その人物に、関連する打ち合わせに出席したいかどうか尋ねてみよう。相手を早くから巻き込んでおいた方が、支援を得られる可能性は高まるだろう。

 もし:誰かがあなたのゴールを邪魔しているなら・・・

 どうすべきか:(上手に)彼らに立ち向かう。

 トヨタ、McDonald、Coca-Colaなどを顧客に持つ経営コンサルタントDan Coghlin氏は、ある地域業務の責任者の女性が、グループで話し合う場面で、その上司が必ず彼女の発言をまとめてしまうために、いらだっていたことを思い出すという。「その上司は、彼女に確実に成功させるため、踏み込んでしまっていた。しかし、そうすることで、その上司は彼女が働く余地を奪っていた」とCoughlin氏は言う。この女性は、上司と直接向き合い、上司は引き下がった。彼女が自主的な活動が増えると、地域マネージャーの支援を得られるようになり、彼女の上司はその後まもなく彼女を昇進させたという。

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