経営に理解されず悩むCIO--ITの言葉から経営の言葉に変えてみませんか? - (page 3)

原田龍一(クニエ)

2009-11-06 13:40

 一口にITコストと言っても、どこまでの範囲をITコストととらえるかで金額が変わります。本社の情報システム部門が把握している範囲なのか、グループ会社や海外子会社の持っている資産まで含めるのか。あるいは、新規開発コストを抑えるのか、運用コストを下げるのか――ITコストの定義やその対象によって、コスト削減方法は全く変わってくるはずです。

 CIOはここでも経営層と議論するための準備――ITコストの定義を明確化し、把握できているコスト範囲を洗い出すなど――を進め、コミットメントできる現実的な落とし所を探る必要があります。

 また、コストダウン施策を実行するためには、例えばIT投資を管理する仕組みが必要になります。業務側から上がってくるシステム投資対象に対して投資基準に照らし合わせた実行可否や順位付けをしたり、事後評価を行ったりする組織や役割とルール、プロセスを作らなければなりません。

 こういう仕組み作りはすぐに完成するものではないため、IT中期計画に載せてコストダウン施策と並行して実行していく必要があります。

「経営とIT戦略」を支えるIT部門の実力アップ

 コミットメントしたら、今度はそれを実行しなければなりません。私は、この約束と責任と覚悟が、今までの情報システム部門に最も足りなかったことではないかと考えています。

 その背景には「こんなに忙しいのに全然評価されない!」といった、ITの成果に対する評価のしくみが足りなかったという事実もあるでしょうし、常に受動的にシステム化対応を求められてきた情報システム部門自体の歴史もあるでしょう。

 しかし、そういう背景に胡坐をかいて自己改革を怠ってきた情報システム部門自身の問題も、かなり大きいと言えるのではないでしょうか。

 ちょっと話がそれました。経営戦略とひも付くIT戦略、そして戦略を支えるためのIT部門の実力アップについて、でしたね。

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