そこでV8.5では、物理サーバ、仮想サーバ、業務アプリケーションの対応構成を可視化するとともに、運用対象の業務アプリケーションを指定するだけで、複数の仮想サーバに配置されたアプリケーションの一括起動および停止などの操作を可能にし、運用操作時間をV8比で最大3分の1に短縮できるという。
さらに、懸案であった日立の統合運用管理ソフト「JP1 Version 9」(以下、JP1)との連携機能も強化。業務アプリケーションの日次運用のスケールイン、スケールアウトや、週次運用の起動と停止といったスケジューリングも可能にしている。
サービスバス活用でシステム間接続工期を最大50%短縮
新機能のポイントの2つ目は、迅速なシステム構築の実現である。仮想化による企業内クラウドを実現しようとすると、接続システムの多様化、業務データの大容量化に対応したシステムを効率的に開発することが今後さらに求められる。
Cosminexus V8.5ではSOA実行環境「uCosminexus Service Platform」が、既存のメインフレームやトランザクション制御システムから新規業務システムへの連携をサービスバス(※1)で容易にするとともに、SAP ERP 6.0と新業務システム間をウェブサービスで簡単に接続可能にしたことで、システム間接続工期をV8比で最大50%短縮したという。
※1:ウェブサービス関連の標準技術をベースにシステム間のデータ連携を実現する技術
「接続や連携を容易にすることでサービスのコラボレーションを強化し、新たなビジネスモデルが構築できることを狙った」(尾花氏)