池田模範堂、消費者向け対応システム刷新--レスポンスを平均50%短縮

富永恭子(ロビンソン)

2010-03-08 18:46

 医薬品メーカーの池田模範堂は東芝ソリューションのコンタクトセンター向けパッケージソフト「CT-SQUARE FX」をベースにした「お客様対応システム」として運用している。東芝ソリューションが3月8日に発表した。池田模範堂はかゆみ止め剤の「ムヒ」を開発、販売している。

 お客様対応システムは、正確なナレッジの蓄積をシステムと運用の両面から強化すると同時にナレッジを共有化することで、均一で的確な顧客への回答をサポートするのが特長だという。また、顧客への回答を常にチェックし、オペレーターへ適切なアドバイスを与えるフォローの仕組みを提供。オペレーターのスキルアップによるお客様対応力向上を促進するとしている。

 同様に顧客状況を正確にヒアリングし、情報登録を促す画面構成によりオペレーターをナビゲートするという。情報をエスカレーション先へ正確に伝え、エスカレーション先での的確なお客様対応をサポートするとしている。

 今回のシステムは2009年9月の運用開始後、受付時に起票していた年間約1万枚の帳票をゼロに削減するペーパーレス化を実現し、顧客へのレスポンスが平均約50%短縮するなど、顧客対応の効率化での効果が出ているという。池田模範堂は2010年度をめどに、対応人員の増強や電話回線の増設を実施し、顧客にさらなる安心と信頼を提供できる消費者向け相談窓口を目指していくとしている。

 製薬メーカーの消費者向け相談窓口は、顧客の安心安全を担う重要な役割として、迅速かつ正確な対応が求められている。1995年に開設した池田模範堂の相談窓口へは、販売店や医療関係者だけでなく、使用者からの問い合わせが直接寄せられるという。池田模範堂は、消費者向け相談窓口を重要な顧客接点として位置付け、ここに寄せられた顧客の声を商品の開発や改良に活かしてきたという。

 池田模範堂は、安心安全に対する意識の高まりに応じ、顧客目線に立った対応力の強化、業務の効率化を目的として対応システムを刷新、ソフトとハードの両面からもサポートを強化して運用を開始したという。同システムは、東芝ソリューションがCT-SQUARE FXをベースに開発したとしている。

 東芝ソリューションは今後、池田模範堂への導入実績を活かし、さまざまな製薬メーカーや食品メーカー、消費財メーカーへ同システムを提供していく予定だという。

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