米Oracleは米国時間4月4日、SAPシステム向けビジネスインテリジェンス(BI)アプリケーション「Oracle Procurement and Spend Analytics for SAP」と「Oracle Supply Chain and Order Management Analytics for SAP」を発表した。すでに提供されている「Oracle Financial Analytics for SAP」の機能強化も併せて明らかにしている。
今回発表された新しいBIアプリケーションは「Oracle Business Intelligence Applications」の一部として機能し、「SAP Materials and Management」と「SAP Sales & Distribution」に分析機能を提供する。調達資材とコストを削減するとともに、部品供給業者の業務効率を高めることでサプライチェーンの効率が上がるとしている。
購買調達分析のProcurement and Spend Analyticsは、企業のバリューチェーン全体からのデータを統合することで、供給網のパフォーマンスを最適化して、経営幹部や管理責任者、現場の従業員までの企業内の全従業員に必要な情報を提供する。これで次の行動を決められるようになり、企業全体でキャッシュフローや収益性を改善できるとしている。
もう一つの新しいBIアプリケーションのSupply Chain and Order Management Analyticsは、供給網や受注管理プロセスを強化して、実際の受注・在庫データを分析することで、財務パフォーマンスや顧客満足度を向上させられるという。
Financial Analyticsの機能強化では、「SAP Financial Accounting」と統合できるようになっている。各部門の収支に関する包括的な情報を役割に応じてタイムリーに提供して、現場責任者の財務パフォーマンスと意思決定を支援するとしている。
OracleのSAPシステム向けBIアプリケーション「Oracle BI Application for SAP」は設定変更なしで、分析専用機「Oracle Exalytics In-Memory Machine」で利用できる、80種以上のBIアプリケーションの一つ。今回発表された新アプリケーションは、「Oracle OpenWorld Tokyo 2012」で発表されたビジネスアナリティクス強化策の一環でもある。